【VOL64】会計を経営に活かせ!決算書は税務署のために作るものではありません。

読了時間目安:約 9分11秒

毎年の決算書や、毎月の試算表を税金を計算するためだけに作っている方も多いのではないでしょうか?

税金を払って税務署に提出をするためだけに、会計書類を作っているというのは本当にもったいないことです。

少し使いこなせている人でも金融機関提出用に利用できているだけなのではないでしょうか?

決算書及び試算表は経営の指標として活かせるものです。

ぜひ数字の読み方を覚えて経営に活かしていってください。



今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。

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【VOL1】起業したら真っ先に見るべき会計の3つの数字

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今回は『会計を経営に活かせ!決算書は税務署のために作るものではありません。』です。(編集前のメルマガは2015年7月22日(水)に配信されています)

なぜ会計書類を経営に活かせないのか?

その理由は簡単で、どの資料で何を見たら良いのかわからないことにあります。

貸借対照表を見て、来月の資金がどうなるかはわかりませんし、キャッシュフロー計算書でキャッシュフロー経営ができるものではありません。

どの資料が何を見るための指標になるのかをキチンと理解する必要があります。

損益計算書で読み取る経営

まず一番簡単なところで損益計算書です。

損益計算書はその言葉のとおり、会社または事業に利益が出ているか、それとも損が出ているかを見る指標です。

勘違いしやすいのは、決して収支表、つまりお金の入金と支出のどちらが多いかではないということです。

お金の入金出金とは違う概念ですので、混乱してしまうケースがありますが、その代表例が、減価償却費や借入金の返済です。

借入金の返済は簡単で、借りたときに収入にならないので、返したときに経費にならないのです。

感覚的に儲かっていないのに法人税等が多いというときは利益以上の借入金の返済をしていて、利益は出ているのにお金がないという状態が起こります。

減価償却費は、【VOL2】減価償却費に代表される会計の罠にひっかからないように気をつけましょう!(メルマガ版財務講座)でもご説明していますが、買ったときにお金がでていきますが、何年にもわたって使える資産(例えば建物や車)なので、その使える期間にわたって経費にするので、お金は買ったときにでていきますが、経費は何年かにわたって計上されるため、お金の支出と経費の計上がずれてしまい、損益計算書をわかりづらくしています。

そんな損益計算書をわかりづらくする要素がいくつかあるので、難しく考えられがちですが、損益計算書を使いこなせば、単価をあげるのとお客様数を増やすののどちらが利益がでるのかとか、出したい利益から必要な売上を逆算することができるようになります。

【VOL8】値決めは経営なり(メルマガ版財務講座)

【VOL9】その値引きちょっと待ってください。これだけは覚えておきたい、値引きのルール(メルマガ版財務講座)

【VOL10】価格の考え方1つで変わるビジネスモデル(メルマガ版財務講座)

【VOL5】損益分岐点という考え方を理解して事業計画を自在に作れるようになりましょう(メルマガ版財務講座)

【VOL6】損益分岐点売上高の計算方法を覚え、自在に事業計画を立てましょう!(メルマガ版財務講座)

など、関連記事がたくさんあります。

貸借対照表で読み取る経営

昨今、貸借対照表経営というのが流行っていますが、財務会計を理解していないのに飛びつくのは非常に危険です。

会社の規模に応じて見るべき指標の重要度というのは、違いがあり、

小規模業者は資金繰り表が重視されます。
これはお金の入出金のタイミングが狂うだけで経営に大きな影響があるというのもありますが、大きな資産の購入や借入もないため、税金の計算を除いて、お金の出入りさえ見ていれば大きな支障がないためです。

次に損益計算書を見る経営になります。
これは日々の支払業務や通帳確認などを他人に任せはじめたころに、定期的に業績を知るために損益計算書をみるようになるためです。

その次の段階が、キャッシュフロー計算書です。
規模が大きくなってくると、資産投資や借入、在庫や売上債権が増えたりと、損益計算書とお金の動きが大きく違ってくるからです。
よく言う「儲かっているはずなのにお金がない現象」が起こってきた頃に重宝するのがキャッシュフロー計算書で、どこに問題があり、何を改善すれば良いかをつかむためにキャッシュフロー計算書を見るようになります。

そして、最後の段階が貸借対照表です。
貸借対照表は、損益計算書やキャッシュフロー計算書とは違い、1年などの定期的な単位でゼロからスタートするものではなく、創業以来の会社の財務体質を明確に表し、どうやってお金を調達し、何に投資しているのかがわかる指標です。
これは未来を考える上で、どういう財務体質の会社にしたいかを貸借対照表を使うことで明確にシミュレーションできるので、自己資本比率の高い会社にしたいとか、余分な資産を圧縮してスリムな筋肉質な会社を作っていきたいなどと、5年10年先の未来を見据える企業が貸借対照表経営に取り組むことができることになります。

もちろん規模が小さくても貸借対照表経営はできるのですが、資産や借入がない場合には財務改善で会社の体質をよくするより、売上をあげ、利益を出すことでしか会社の体質を改善できないケースが多いので、貸借対照表より損益計算書が重視されてしまうケースが多く、結果として貸借対照表経営を猿真似しても意味がないという事例が多くなってしまうのが現状です。

貸借対照表経営や貸借対照表について詳しく書かれている記事を参考に載せておきます。

【VOL46】未来の貸借対照表をつくってみよう!

【VOL47】目標貸借対照表の作り方

【VOL48】貸借対照表とは?BS経営のための貸借対照表の読み方の基礎

【VOL49】中小企業は貸借対照表の傾向で経営者の経営方針がわかります。

【VOL50】貸借対照表で見るべき大事な数字:自己資本比率とは?

【VOL51】貸借対照表は会社の歴史であり未来像である:BS経営の入り口

【VOL52】一目でわかる!簡単な貸借対照表のポイントは資金の流動性です。

【VOL53】企業の安定度をみるための貸借対照表の数字

【VOL54】安定企業を目指すために抑えておきたい貸借対照表の数字とは?

テンキー

編集後記

長くなってきてしまったので、キャッシュフロー計算書と資金繰り表については次回にお話しさせていただきます。

過去の記事で紹介させていただいた内容と重複する部分も多かったですが、本当に大事なことですので、ぜひマスターしていただきたいと思っています。

中小企業の経営者は財務に弱い方が非常に多いのですが、財務を理解することで本当に経営のヒントをつかむ機会が増えますし、自社がどこにむかっているのかも客観的にわかるようになります。

メルマガはもちろん、様々な形で、中小企業経営者が決算書や試算表を含めた財務の力を経営に活かせるようになるお手伝いをしていきたいと思っていますので、ご質問等あれば、私自身も勉強になりますので、ぜひしていただけると嬉しいです。


最後に

最後までお読みいただきありがとうございます。
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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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