【VOL2】減価償却費に代表される会計の罠にひっかからないように気をつけましょう!(メルマガ版財務講座)

読了時間目安:約 5分28秒

減価償却費などに代表されるお金を払ったのに経費にならないような、実際のお金の動きと会計の処理が違うことが、会計の世界ではよくあるので、多くの方が財務や会計を難しく感じます。

今回はその代表格である減価償却費について、例題をつかいながら解説致します。



今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。

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今回は「減価償却費に代表される会計の罠にひっかからないように気をつけましょう!」です。(編集前のメルマガは2014年05月14日(水)に配信されています)
【VOL1】起業したら真っ先に見るべき会計の3つの数字(メルマガ版財務講座)【VOL1】起業したら真っ先に見るべき会計の3つの数字(メルマガ版財務講座)で減価償却費とは、お金の出ていかない経費と覚えて下さいと解説をしました。
今回はその減価償却費の正体に迫ってみます。

会計の罠を前に悩む男性

減価償却費の正体を例題で考えていきましょう!

ここにA社という会社があります。話を簡単にするために、この会社は毎年1000万の売上、700万の経費、毎年300万の利益を稼いでいる会社があるとします。

1年目に300万円の利益が出て、2年目以降も利益が出そうでしたので、思い切って事業に使うための配送用のに車を300万円で買いました。

さて、この300万円は2年目の経費になるでしょうか?

車は1年しか使えないものではありませんよね?だから、使える期間に按分して経費にしなさいというのが会計のルールです。

更に、車が何年使えるかを企業がそれぞれ好きに決められることにしてしまうと、みんな都合の良く、税金を少なくするために、1年しか使えないから全額経費にしたり、投資を受けるために利益がたくさん出ているように見せたいから、10年使えると主張したりと客観性を欠くことになってしまいます。

そのため、簡単にいうと車は6年、パソコンは4年など法律で決められています。
更に定額法と定率法というのがあり、定額法は毎年一定金額ずつ経費にする、定率法は毎年一定割合ごと経費にするという違いがあります。これも法人、個人の違いや資産の種類が建物なのか車やパソコンなのかで法律で決められています。

例えば300万円の車なら300万÷6年=50万円というのが定額法です。2年目も3年目も50万円ずつ経費にしていきます。
逆に定率法は例えば毎年50%ずつ経費にするというような方式で、300万×50%=150万が1年目の経費、2年目は(300万-150万)×50%=75万、3年目は(300万-150万-75万)×50%=37.5万円みたいに計算していきます。

そうするとA社の場合、車は定率法ですので、2年目に車を買ったとすると、
1年目:売上1,000万-経費700万=利益300万
2年目:売上1,000万-経費700万-減価償却費150万=利益150万
3年目:売上1,000万-経費700万-減価償却費75万=利益225万
4年目:売上1,000万-経費700万-減価償却費37.5万円=利益262.5万円
となりますね。

しかし、お金はというと
1年目:売上1,000万-経費700万=お金の増減+300万円
2年目:売上1,000万ー経費700万-車の購入代金300万=お金の増減+-0
3年目:売上1,000万-経費700万=お金の増減+300万円
4年目:売上1,000万-経費700万=お金の増減+300万円

お金の増減と利益が全然違うことになりましたね・・・
そうです、これが財務を難しくしている1つの理由です。
ちなみに利益に減価償却費を足してみて下さい。
車を買った2年目以外はお金の増減と利益が一致したと思います。

つまり、減価償却費とは長期間に渡って使う車両などの高価な資産を、何年間かに分割して経費にしていくため、お金の増減と利益を狂わせる曲者なのです。

こういうマジックに引っかからずに数字をみることが、財務に強い経営者への第一歩です。

会計の罠はこういったお金と一致しない動きの中にあります。

最後に

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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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