【VOL151】中小企業経営者の退職金制度!小規模企業共済のメリットとは?

読了時間目安:約 25分30秒

小規模企業共済という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
中小企業や個人事業主だと、日々の経営で目一杯でなかなか自分や経営メンバーの退職金まで考えていくことはできません。
しかし、退職する時はくるものです。
生命保険を活用した退職金の源資(資金)づくりなど保険会社の方からお勧めされることもありますが、まずは小規模企業共済を使うことをお勧めします。



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【VOL1】起業したら真っ先に見るべき会計の3つの数字

からお読み頂くことをお勧めします。

今回は『中小企業経営者の退職金制度!小規模企業共済とは?』です。(編集前のメルマガは2017年4月5日(水)に配信されています)

小規模企業共済とは?

小規模企業共済とは、中小企業や個人事業主の退職後の生活の安定や倒産や廃業後の再建のための資金確保を図ることを目的に「独立行政法人中小企業基盤整備機構(略して中小機構)」により運営されています。

後に詳しく書きますが、特徴は支払額全額が所得の控除対象となり税金が安くなること、解約時の戻ってくる率(返戻率)が高いこと、契約者貸付制度が充実していて解約しなくても支払った掛け金の範囲内で資金調達が可能なこと、があげられます。

先日ご紹介した倒産防止共済(記事:【VOL134】資金繰り改善:倒産防止共済の4つのメリットを徹底解説)と並んで節税対策として紹介されるケースが多く、一般的には節税効果が高いとされています。

倒産防止共済と小規模企業共済の最大の違いは、会社(又は個人事業)が払う倒産防止共済に対して、経営者(又は役員)が払う小規模企業共済という違いがあります。

ですので、倒産防止共済は会社(又は事業)の経費となり節税効果がありますが、小規模企業共済は会社や事業の経費にはならず、経営者(又は役員)の所得控除として取り扱われます。

個人事業主の場合は、取扱が違うだけで同様の節税効果が受けられますが、法人の場合には役員のお給料の金額や法人税と所得税の税率の違いなど含めて検討しないと節税効果に違いがでます。
会社経営は節税だけが目的ではありませんが、個別に事情は変わってきますので、法人の方は専門家に一度相談することをお勧めします。

小規模企業共済に加入できる事業者の範囲

小規模と書いてあるだけあって、小規模事業者限定の制度となります。
業種・従業員数によって加入範囲が決まっています。

中小機構のホームページによると

加入できる業種と従業員数は以下の通りとなっています。

1.建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、不動産業、農業などを営む場合は、常時使用する従業員の数が20人以下の個人事業主または会社の役員
2.商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)を営む場合は、常時使用する従業員の数が5人以下の個人事業主または会社の役員
3.事業に従事する組合員の数が20人以下の企業組合の役員や常時使用する従業員の数が20人以下の協業組合の役員
4.常時使用する従業員の数が20人以下であって、農業の経営を主として行っている農事組合法人の役員
5.常時使用する従業員の数が5人以下の弁護士法人、税理士法人等の士業法人の社員
6.上記1、2に該当する個人事業主が営む事業の経営に携わる共同経営者(個人事業主1人につき2人まで)

注意事項1
共同経営者とは、個人事業主とともに経営に携わっている方で次の要件をともに満たす方となります
・事業の経営において重要な意思決定をしている、または事業に必要な資金を負担している。

注意事項2
常時使用する従業員には、家族従業員や臨時の従業員、共同経営者(2人まで)は含みません。

注意事項3
共同経営者として加入した場合、3年ごとに加入時から引き続き事業主の方とともに事業の経営に携わっていることを確認するため、中小機構から状況確認のための文書をお送りします。

また加入できない例として以下のものがあがっています。

1.配偶者等の事業専従者(ただし、共同経営者の要件を満たしていれば共同経営者として加入できます。)
2.協同組合、医療法人、学校法人、宗教法人、社会福祉法人、社団法人、財団法人、NPO法人(特定非営利活動法人)等の直接営利を目的としない法人の役員等
3.兼業で事業を行っているサラリーマン(雇用契約に基づく給与所得者)
4.学業を本業とする全日制高校生等
5.会社等の役員とみなされる方(相談役、顧問その他実質的な経営者)であっても、商業登記簿謄本に役員登記されていない場合
6.生命保険外務員等
7.独立行政法人勤労者退職金共済機構が運営する「中小企業退職金共済制度」、「建設業退職金共済制度」、「清酒製造業退職金共済制度」、「林業退職金共済制度」(「中退共等」)の被共済者である場合

注意事項1
2つ以上の事業を行っている個人事業主および共同経営者の方は「主たる事業の業種」で加入していただきます。

注意事項2
「会社などの役員」とは、次の方をいいます。
・株式会社、有限会社の取締役または監査役の方。
・合名会社、合資会社、合同会社の業務執行社員の方(業務執行社員を定款で定めた場合、その定められた社員。)
なお、外国法人の日本支社等の役員は、「会社などの役員」に該当しません。

注意事項3
共済契約締結後に加入資格がなかったことが判明した場合、加入資格を喪失した時点にさかのぼって契約締結の取消を行い、払込金額を返還します(貸付を受けている場合は貸付金控除を控除します)。
なお、返還された金額について、すでに所得控除を受けている場合は修正申告が必要となります。

注意事項4
中退共の契約者となっている小規模企業者に該当する事業主は、中退共等の非共済者ではないため、通常の加入審査を経て、小規模企業共済に加入いただけます。

注意事項5
加入申込みの際に、申込者ご本人等が反社会的勢力に該当しないこと、また、それに類する行為を現在かつ将来にわたり行わないことを表明・確約していただきます。
反社会的勢力排除に関する取り組みについては、「小規模企業共済における「反社会的勢力排除に関する取組み」について」を参照してください。

小規模企業共済を利用するメリット

小規模企業共済を利用するメリットは以下の点があります。
・将来の退職金の積立が節税をしながらでき、解約時も上手に利用すれば節税になる
・全額経費になるにも関わらず、解約返戻金があり、実質貯金に近い
・全額経費になるにも関わらず、契約者貸付制度があり、必要なときにお金を借りられる

小規模企業共済の節税効果

小規模企業共済は、月額1,000円〜70,000万円までの範囲で500円単位で自由に選択することができます。
変更する際には、「掛金月額変更申込書」の提出が必要ですが、比較的容易に月額の掛け金を増減することが可能です。

そして、掛けた金額が全額所得から差し引けます。
つまり、最大70,000円×12ヶ月=840,000円の所得控除が受けることができます。

厳密には少し計算が複雑で金額が違いますが、
所得税の税率が2017年現在5%〜45%だということを考えると、84万円掛けていれば
最低でも84万円×5%=42,000円の節税、
最大で84万円×45%=378,000円の節税、
となります。

もちろん所得税だけでなく、住民税も対象になりますので、節税額は上記より大きくなります。

中小機構のホームページでは、1,000万の所得の人が月額7万円掛けていれば、所得税・住民税合わせて367,000円税額が安くなるとのシミュレーションが出ています。
(1,000万以上の所得の人はシミュレーションには出ていませんが、もっと節税できるということですね。)

以下、中小機構のホームページに記載があります。

所得別・掛金別のシミュレーションはこちら

具体的な計算方法はこちら

解約時の返戻金

上記のように節税できる上に、解約時には納付期間に応じて80%〜120%が原則戻ってきます。
(廃業や退職ではなく、自己都合による解約、次の項の解約手当金に該当します)

基準として考えられているのは240ヶ月(20年)という期間です。
240ヶ月(20年)以上、掛金を支払い続けていると100%以上戻ってくる、つまり元本が保証されることとなります。

具体的には、
12月以上84月未満・・・80.00%
84月以上90月未満・・・80.50%
90月以上96月未満・・・81.25%
(以下6ヶ月ごとに0.75ポイントずつ割合が増加)
240月以上246月未満・・・100.00%
246月以上252月未満・・・100.25%
252月以上258月未満・・・100.50%
(以下6ヶ月ごとに0.25ポイントずつ割合が増加)
468月以上474月未満・・・109.50%
474月以上480月未満・・・109.75%
480月以上・・・110%、その後6ヶ月毎に0.25%を加算し、最大120%を限度

解約するための要件

自己都合での解約の返戻金を上記に載せましたが、本来の小規模企業共済の目的は廃業や退職の以外にも要件です。

小規模共済の目的が小規模経営者の退職金が主な目的だと考えると致し方ないことではありますが、自由に解約できるわけではありません。

個人事業主の場合

共済金AとかBとか覚える必要は全くありませんが、解約理由によって4つの種類にわかれ戻ってくるお金の額も変わります。
細かく理解する必要は全くありません。
どういう理由があるのかをざっと見てみてください。

例は中小機構から引用していますが言葉が難しい部分があるので、各共済金の名前の下を読んでもらったほうが内容がわかりやすいはずです。

共済金A

事業継続が困難で廃業や、事業を後継者に譲ったことによる引退などが主な要件です。


・個人事業を廃業した場合(※複数事業経営者はすべての事業を廃止が条件)
・配偶者・子以外に個人事業の全部を譲渡した場合
・平成28年4月1日以降に、配偶者・子に個人事業の全部を譲渡した場合
・共済契約者の方が亡くなられた場合
・全額金銭出資により個人事業を法人成りした場合(※平成22年12月以前に共済に加入していることが条件)

共済金B

感覚としては年金に近く年齢を理由に解約ができます。


・老齢給付(65歳以上で180ヶ月以上掛金を払い込んだ方)

準共済金

事業を引き継ぐケースで共済金Aに当てはまらないもの


・平成28年3月31日以前に、配偶者・子に個人事業の全部を譲渡した場合
・個人事業を法人成りして、その法人の役員にならなかった場合(※平成23年1月以後に共済に加入したことが条件)
・金銭以外の出資により個人事業を法人成りして、その法人の役員にならなかった場合(※平成22年12月以前に共済に加入していることが条件)

解約手当金

自己都合による解約や滞納による解約の場合です。


・任意解約
・機構解約(掛金を12ヶ月以上滞納した場合)
・個人事業を法人成りして、その法人の役員になった場合
(※平成22年12月以前に共済に加入していることが条件)
(※法人成りした法人が小規模企業者でない場合は、準共済金扱い)
・金銭以外の出資により個人事業を法人成りして、その法人の役員になった場合
(※平成23年1月以後に共済に加入したことが条件)
(※法人成りした法人が小規模企業者でない場合は、準共済金扱い)

法人の役員

共済金A

法人がなくなった場合


・法人が解散した場合

共済金B

死亡や病気のための退職


・(退任日平成28年3月31日以前) 病気や怪我のため役員を退任した
・(退任日平成28年4月1日以降) 満65歳以上、または病気や怪我のため役員を退任した
・共済契約者の方が亡くなられた場合
・老齢給付(65歳以上で180ヶ月以上掛金を払い込んだ方)
準共済金 ・(退任日 平成28年3月31日以前) 法人の解散、病気や怪我以外の理由で役員を退任した
・(退任日 平成28年4月1日以降) 満65歳未満の方が、法人の解散、病気や怪我以外の理由で役員を退任した

解約手当金

自己都合による解約や滞納による解約の場合です。


・任意解約
・機構解約(掛金を12ヶ月以上滞納した場合)

共同経営者

個人事業主の場合とほぼ同様です。

共済金A

個人事業主または個人事業の都合により共同経営者を退任する場合


・個人事業主の廃業に伴い、共同経営者を退任した場合(※複数の事業を行っている場合にはすべての事業を廃止したことが条件)
・個人事業主が事業の全部を譲渡したことに伴い、共同経営者を退任した場合
・病気や怪我により共同経営者を退任した場合
・平成28年4月1日以降に、個人事業主が配偶者・個に事業の全部を譲渡したことに伴い、共同経営者が配偶者・子にその地位を譲渡した場合
・共済契約者の方が亡くなられた場合

共済金B

年金のイメージです。共同経営者自身が65歳に達した場合に受けられます。


・老齢給付(65歳以上で180ヶ月以上掛け金を払い込んだ方)

準共済金

法人成りや事業譲渡に伴い共同経営者の地位を降りた場合に適用されれます。


・平成28年3月31日以前に個人事業主が配偶者・子に事業の全部を譲渡したことに伴い、共同経営者が配偶者・子にその地位を譲渡した場合
・個人事業主が事業を法人成りして、その法人の役員にならなかった場合

解約手当金

自己都合または事業主の都合で解約する場合が該当します。


・共同経営者の任意退任による解約
・任意解約
・機構解約(掛金を12ヶ月以上滞納した場合)
・個人事業主が事業を法人成りして、その法人の役員になった場合(※法人成りした法人が小規模企業者ではない場合は、準共済金となります)

中小機構のホームページより)

解約した場合の税務上の取扱

こちらも中小機構のホームページに載っていますが、解約のパターンにより取扱が変わります。
大雑把に分けると65歳以上で、一括でもらうと退職所得、分割だと公的年金等の雑所得、65歳未満は一時所得となります。
例外もありますので、気になる方は下記をご確認ください。

共済金(準共済金)を一括で受け取る場合

退職所得扱い

共済金を分割で受け取る場合

公的年金等の雑所得扱い

共済金を一括・分割併用で受け取る場合

(一括分)退職所得扱い
(分割分)公的年金の雑所得扱い

共済契約者が亡くなったために遺族が共済金を受け取る場合(死亡退職金)

(相続税法上)みなし相続財産

65歳以上の方が任意解約をする場合(解約手当金)

退職所得扱い

65歳未満の方が任意解約をする場合(解約手当金)

一時所得扱い

個人事業主が金銭以外の出資により事業を法人成りし、その法人(小規模事業者)の役員に就任して解約手当金を受け取る場合

退職所得扱い

個人事業主が法人成りし、その法人(小規模事業者)の役員に就任して解約手当金を受け取る場合)

退職所得扱い

個人事業主が事業を法人成りし、共同経営者がその法人(小規模事業者)の役員に就任して解約手当金を受け取る場合

退職所得扱い

65歳以上の共同経営者が任意退任(独立開業、のれん分け含む)をする場合(解約手当金)

退職所得扱い

65歳未満の共同経営者が任意退任(独立開業、のれん分け含む)をする場合(解約手当金)

一時所得扱い

12ヶ月以上の掛金の未払いによる解約(機構解約)で解約手当金を受け取る場合

一時所得扱い
※このケースは年齢に関わらず一時所得となります。

中小機構のホームページより

小規模企業共済の貸付制度

小規模企業共済及び【VOL134】資金繰り改善:倒産防止共済の4つのメリットを徹底解説で紹介した倒産防止共済の最大のメリットは、全額経費にできるにも関わらず、貸付制度で一定額のお金は自由に使えるという点にあります(利息はかかりますが…)。

通常の節税ですと、払ったお金は取り返せませんので、資金繰りとの兼ね合いも考えなければいけませんが、一度払うことができれば貸付で戻すことができますので、資金繰りをそこまで考える必要がありません。

また、細かくは専門家にシミュレーションしてもらうことをお勧めしますが、多くの場合、小規模企業共済に入ったほうが利息を差し引いても支出は少なくなります。
多くの場合、多少の利息を払っても節税したほうが良いといえます。(実際に加入される場合には税理士に相談することをお勧めします)

一般貸付

通常の貸付制度です。

貸付要件

①前納掛金(前払い掛け金)を除いて、貸付資格判定時において、12ヶ月以上の掛け金を納付していること。
②納付月数に応じて算定される貸付限度額が、貸付資格判定時において10万円以上に達していること。

※貸付資格判定時とは
借入申込期間:4/1〜9/30・・・前年10月末日
借入申込期間:10/1〜3/31・・・当年4月末日

貸付限度額

納付月数に応じて掛金額の7割〜9割です。
上限は2,000万円です。
下限は10万円です。

貸付期間と利息

6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月、60ヶ月が存在し貸付金額に応じて選択できるものと選択できないものがあります。
100万円以下・・・6ヶ月又は12ヶ月
105万円〜300万円・・・6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月
305万円〜500万円・・・6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月
505万円以上・・・全て

貸付期間によって返済方法が異なります。
6ヶ月、12ヶ月の返済期間の場合は、期日に一括返済で毎月の返済はありません。

24ヶ月、36ヶ月、60ヶ月の場合には、6ヶ月毎の元金均等償却となります。

利率は1.5%です。

担保・保証人

不要

緊急経営安定貸付

通常のセーフティーネットのようなイメージです。
セーフティーネットについては緊急保証制度(セーフティネット)融資とは?制度と対象を参考にしてください。

貸付要件

一般貸付の要件を満たすものというのが大前提です。
その上で、

①最近3ヶ月間または6ヶ月間の売上高が前年同期に比して5%以上減少しており、かつ、今後も減少が見込まれること。
②最近3ヶ月間または6ヶ月間の売上高が2年前または3年前の同期に比して5%以上減少しており、かつ、前年同期に比して減少しており、かつ、今後も減少が見込まれること。
③中小機構が認める要因の影響を受け、1ヶ月間の売上高が前年同月に比して急激に減少することが見込まれること。

とされています。

貸付限度額

一般貸付と同様で掛金納付期間に応じて、掛金納付済み金額の7割〜9割になります。
上限は1,000万円、下限は50万円で、他の制度と組み合わせる場合には他の制度と合わせて2,000万が限度となります。

貸付期間と利息

貸付期間は500万円以下なら36ヶ月、505万円以上なら60ヶ月となり、6ヶ月毎の元金均等償却となります。
利息は0.9%です。

担保・保証人

不要

傷病災害時貸付

小規模事業主を守る観点から傷病時や災害時の貸付制度もあります。

貸付要件

一般貸付の要件を満たすものというのが大前提なのは同じです。

傷病時

・疾病または負傷の場合は、5日以上入院(退院後の通院を含め5日間)したことについて証明を受けていること。

災害時

災害救助法が適用された災害またはこれに準ずる災害として機構が認める災害の場合は、市町村の商工会、商工会議所、中小企業団体中央会から資格要件について証明を受けていること。
一般災害の場合は、罹災について市町村・消防署等から罹災証明を受けていること。

貸付限度額

一般貸付と同様で掛金納付期間に応じて、掛金納付済み金額の7割〜9割になります。
上限&原則、1,000万円で下限は50万円、他の制度と併用の場合は併せて2,000万円が上限です。

貸付期間と利息

貸付期間は500万円以下なら36ヶ月、505万円以上なら60ヶ月となり、6ヶ月毎の元金均等償却となります。
利息は0.9%です。

担保・保証人

不要

その他の貸付制度

その他にも貸付制度があります。
福祉対応貸付け、創業転業時・新規事業展開等貸付け、事業承継貸付け、廃業準備貸付けなどがあります。
詳しく知りたい方は、中小機構のホームページの契約者貸付のページを御覧ください。

小規模企業共済を利用するメリット

節税ができ、かつ、貸付制度でお金が必要なときに借りることができ、更には退職時の退職金の積立にもなるという、とても素晴らしい制度です。
退職金の所得税は給与や事業の所得税よりも税率が低くなりますので、払ったときに経費(厳密には所得控除)になり、かつ、もらうときも税率が低いという優れものです。

但し、注意なのは法人であれば役員報酬が低いのに高額の小規模企業共済に入っても節税効果がほとんどないこと、個人事業主も同様に赤字なのに小規模企業共済に入っても節税効果はありません。(退職金の積立という効果はありますが。。。)

節税効果をうまく利用しないと、利回りは40年で10%程度ですので、他の資産運用のほうが良いという結果になります。

倒産防止共済も含め、どのタイミングでどのくらいの金額を利用するかは税理士をはじめ専門家と相談して決めていきましょう。

倒産防止共済についての記事はこちら
【VOL134】資金繰り改善:倒産防止共済の4つのメリットを徹底解説

備え

編集後記

倒産防止共済と小規模企業共済は、もっとも効率がよく使い勝手の良い商品です。
全額経費になる上に、短期間かければ100%以上の返金が約束されています。
通常だったら怪しい商品ですが、中小機構という半官半民に近い団体がやっているので安全性も非常に高い商品になります。

しかも、倒産防止共済であれば得意先の倒産に備えた保険代わりになりますし、小規模企業共済であれば経営者の退職金代わりになるという本来の目的も、概ね満たされています。(主目的より節税利用のほうが圧倒的に多い気もしますが。。。)

ちなみに私も両方利用しています!


最後に

最後までお読みいただきありがとうございます。
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◯わかりやすくするために厳密な法律用語とは若干違うところがあります。

◯内容に関しては万全を期しておりますが、内容を保証するものではありません。
これらに起因して発生するいかなる損失についても補償しかねますので、自己責任での運用をお願い致します。

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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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