【VOL136】マーケティングに役立つ心理効果〜特別感4選〜

読了時間目安:約 15分13秒

今回も前回に続いて心理効果の話です。
人の心の動きをあまり考えず数字だけで商売や経営をする人が多いですが、売る人と買う人、そしてそれに関係する人がいて商売や経営は成り立つので、人の感情や心の動きを無視することはできません。
意外にも軽視されがちなマーケティング、そしてその中でも手法の1つでしかない行動心理の考え方、でもその重要性はとても高いのです。

【VOL122】中小企業の経営に最低限必要なマーケティングの基礎

【VOL123】マーケティングを最大限に活かすための消費者心理の基礎と代表例5つ

【VOL124】マーケティングより大切なビジネスモデルの作り方

【VOL135】マーケティングに役立つ心理効果〜印象編5選〜



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【VOL1】起業したら真っ先に見るべき会計の3つの数字

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今回は『マーケティングに役立つ心理効果〜特別な印象編4選〜』です。(編集前のメルマガは2016年12月21日(水)に配信されています)

その他大勢のお客様ではなく、特別扱いをして欲しい

誰にでもある心理ですが、その他大勢ではなく、私は特別として扱って欲しいのはビジネスの世界でも一般的な感情です。

これは私の体験ですが、昔、美容室に通っていたときの話です。
その美容室は私のコンサルのお客様のお店だったのですが、経営者の方はもうはさみを置き、現場には出ていない方だったので、スタッフの方が担当になりました。

美容室では会員カードがあったのですが、私のカードにはナンバーがふってありませんでした。

今考えるとなんて私はちっちゃな男なんだろうと思いますが、社長の紹介だし特別だからナンバーをふってないんだろうという特別感を感じていました。

しかし、ある日ポイントが貯まり、新しいカードに交換したとき・・・

「あれ?吉田さんのカード、ナンバーふり忘れてましたね・・・。新しいカードにはちゃんとナンバー入れておきましたから!」

と言われ、、、見事、特別だったのではなく、ただ忘れられていただけなんだということに気づかされ、寂しい思いをしました。

この話はとーーーーってもちっちゃい男のちっちゃな話なので、どうでも良いのですが、人は誰しも他人に良い意味で特別扱いしてもらえると嬉しいものです。

そして、自分が特別扱いしていることよりも、相手が特別扱いされているのだと感じることが重要です。

今回は特別扱いされていると感じてもらえるためのテクニックをご紹介します。

念のためですが、何事も心が籠っていなければボロがでます。
テクニックだけうまく使っていればうまくいくということはありません。
あくまでも、心はあるのに伝え方が悪くて伝えきれていないという方に有効なテクニックです。

バーナム効果

血液占いなどが代表例ですが、A型は几帳面、B型は自己中心的、O型は大雑把、AB型は二重人格などと血液型占いでは言われています。
でも実はこの特徴のほとんどが、どの血液型の人にも当てはまるもので、A型とAB型を入れ替えて、AB型は几帳面なところがある、一方、A型は二重人格なところがあると言われれば、それもすべて当てはまってしまうような気がします。

つまり、誰にでも当てはまりそうなことをいい、相手がなんでわかったんだろう、この人は私のことを理解してくれているという効果を生むのがこのバーナム効果です。

バーナム効果の事例

一例に過ぎませんが、例えば、マッサージ店での一コマの空想です。

腰にハリがある場合に、「腰にハリがありますね。何かスポーツをやってました?」と聞けば、多くの人が小さい頃にスポーツをやっていますので、「はい、小さい頃に」と答えます。
更には、多くのスポーツが腰に負担がかかるので、「何のスポーツをやっていたんですか?」と聞けば、例えば「バスケです」などという答えが返ってきます。
「バスケは飛んだり跳ねたりするから腰に負担がかかりますよね。バスケやってて辞めた人に腰痛がキツイ人多いんですよ」などと話せば、私の腰痛は他の人より辛いんだ、特別なんだという感情が生まれます(←誰も他人と比べてなどとは言ってないの)

ちなみに例え話なので、バスケをやっていると腰痛がキツいかも、多くのスポーツが腰に負担がかかるかも根拠はありませんので、悪しからず。

もう少し広い範囲で言えば、「目の疲れから肩こりや頭痛につながっているあなた!」などという広告もバーナム効果を利用しています。
目の疲れが肩こりや頭痛につながりやすいという認識は一般的にありますし、多くの人がスマホやパソコンで目の疲れを抱えています。
この広告を見た瞬間に私のことかも?と思う可能性は非常に高いでしょう。

中小企業で活用できるバーナム効果

対面の接客業の場合には上記がヒントになると思いますので、割愛します。
バーナム効果は対面でなくとも使える方法です。

まずはなぜお客様が自社の商品を探してきたのかを考えてみるといいでしょう。

例えばWEBなどで、見たことがあると思いますが、

◯◯でお悩みのあなた!
◯◯を使ったけど効果のなかったあなた!
社員教育に悩んでいる社長さんへ

などなど。

これはタイトルだけですが、実は読み進めてみると、これは私(または、私の会社)のことを言っているのではないかと勘違いしてしまうような内容が多々あります。

そう思っていただければ、良いことだらけです。

お客様は悩みを解決し喜んでいただけるし、こちらの商品の価値や効果を伝えきっているので、こんなはずじゃなかったというお客様、つまりミスマッチが減ることになります。
お互いにとってこんなメリットになることはありません。

これもバーナム効果の一種です。

スノッブ効果

【VOL123】マーケティングを最大限に活かすための消費者心理の基礎と代表例5つで紹介した希少性の法則と似た効果です。

理論的には需要と供給のバランスからアプローチしていて、入手が難しいものほど欲しくなり、簡単に手に入るものほど欲しくなくなるという考え方です。

スノッブ効果の事例

バックなどで限定デザイン◯個とか、ハロウィンキティとか、クリスマス限定商品とか、他とちょっと違うものを限定して売る方法として活用されています。
簡単には手に入らない他の人と違うものを手に入れたいという感情に訴えかけた方法です。

中小企業で活用できるスノッブ効果

限定バージョンを作るのはなかなか難しいですが、例えば飲食店であれば、なかなか仕入することができない食材などが入ったときに、今日来ている方は特別とか、いつも来てくださっている◯◯さんには食べて頂きたかったのでなどの方法でお勧めすることもスノッブ効果を得られる方法の1つです。
チェーン店にはできない、小回りのきく個人店・中小企業だからこできる方法はたくさんあるはずですので、ぜひ考えてみてください。

もう一例ですが、
テンプレート化やマニュアル化が難しいなどの理由があって、メニュー表や価格表に載せられていないけど、少しコストや手間ひまをかければできることって意外とあると思います。

お客様の対応しているときに、そのお客様にとってメニュー表や価格表に載っていないプランのほうが良いと思えば、メニュー表には載っていないのですが、とか、オリジナルのプランなのですが、という言葉をつけてお勧めするだけでも、私だけが得られる商品・サービスという感情になり、スノッブ効果があります。

カクテルパーティ効果

カクテルパーティーで騒がしい場所でも自分の名前が呼ばれたときに、そこだけ聞こえてくるような現象をカクテルパーティー効果と呼びます。
人は、自分の名前や、自分が関心のあることに敏感に反応し、自分に関心のないことは自然にシャットアウトします。

同じセミナーを受けたり、本を読んだりしても感想が違うことがあるのは、考え方の違いもありますが、都合の良いところしか聞いていないからという一面もあり、これがカクテルパーティ効果です。

カクテルパーティ効果の事例

一番簡単かつ多い事例は名前を呼ぶということです。
会話の最中に◯◯さんはと自分の名前が出てきて嫌な気分になる人はいません。(文脈は大事ですが…)

典型的な例は、私のメルマガでも一部していますが、皆さんやメルマガ読者の方、経営者の方などといった広い範囲ではなく、ご登録いただいた◯◯さんという文面を入れています。(本当はもっと入れたほうが良いのでしょうが…)

他のメルマガでも◯◯さんという実際に登録した際に使った名前が頻繁に出てくると思いますが、これはカクテルパーティ効果を狙っているのです。

中小企業でも活用できるカクテルパーティ効果

とにかく名前を呼ぶことです。
お客様ではなく◯◯さん、◯◯業界では…ではなく◯◯様の会社では…など、また、社長、部長、課長などの名称ではなく、◯◯社長、◯◯部長と名前を入れて呼ぶだけでも効果はあります。
名前を会話の中に多く入れること、メールの際にも入れること、まずこの2つをやることから始めてみましょう。

人は名前を呼ばれるだけで嬉しく感じ、特別な扱いを受けているイメージを受けるものです。
前後の会話の内容にもよりますが、会社名よりもやはり担当者の名前を呼ぶほうが効果があります。

ヴェブレン効果

値段が高いものであればあるほど価値があると思う傾向がある心理をヴェブレン効果と言います。
例えばブランド物が売れる理由は、このヴェブレン効果があります。
バックの機能は同じでも、プラダやグッチなどの高級品と無メーカーの安価品では、前者のほうが満足度が高くなる傾向があるのが、このヴェブレン効果です。

【VOL123】マーケティングを最大限に活かすための消費者心理の基礎と代表例5つで紹介した松竹梅の法則と合わせて使うと抜群に効果を発揮します。

価格というのは設定するのが難しいのですが、「値決めは経営」という稲盛和夫氏の言葉もあるように、経営の根幹を決めます。
安易に低価格に走り、安売り競争に巻き込まれると中小企業はあっという間に継続困難な状況に追い込まれてしまいます。
話が脱線していますが、どういう価格設定にしたら良いのか悩んでいる方は、「価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか?という本を読んでみることをお勧めします。

ヴェブレン効果の事例

そこまでの差はありませんが、スタバでコーヒーを飲むのとドトールでコーヒーを飲むのでは、一部の人にとって価値がある行為です。
間違ってもスタバで飲んだコーヒーがドトールで飲むコーヒーより高いからといって損をしたと思う人はいないでしょう。

婚約指輪や結婚指輪が他の指輪より高くても売れるのもヴェブレン効果です。

もちろん、値段以外の空間やシチュエーションなどといった状況も関係していますが、空間やシチュエーションがあったとしても、価格が安ければ台無しになるのは明らかです。

私も例えばお客様の開店祝いの品などを選ぶ時は、物を決め、その次に値段を決めます。
安いものを渡しては失礼だ(=価値が台無しだ)という意識があるからです。

中小企業で活用できるヴェブレン効果

グッチやプラダのようなブランド力がない中小企業では、商品やサービスを高価格にするのは勇気がいります。
しかし、低価格路線では資本力のある大企業には勝てないのも現実です。

どの層をお客様にしたいかという戦略次第なところがありますが、中小企業の場合には狙っている客層では少し高いなと思うような高価格の商品を1つ用意し、松竹梅の法則に基づいて価格を設計していくことが一番効果があります。

そして、高価格の理由をしっかりと伝え、付加価値をつけることを忘れなければ、低価格競争に巻き込まれずにすむ可能性が高くなります。

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編集後記

前回に引き続き、心理効果について説明しました。
経営はモノが売れなければ成り立ちません。
モノを売るためには、付加価値を創造し、その付加価値を伝えていく必要があります。
商品・サービスに付加価値があるのはもちろんですが、その付加価値をどう伝えていくかが重要です。

そこで、軽視されがちですが、お客様の心理というのが無視できません。

中小企業でお客様心理をしっかりと勉強して、集客・営業・販売戦略はもちろん、商品開発をしている企業は多くありません。
お客様心理を勉強し、それを実践して行くことで他との差をつけていただきたいと思っています。

こちらの記事も参考にしていただけたら幸いです。

【VOL122】中小企業の経営に最低限必要なマーケティングの基礎

【VOL123】マーケティングを最大限に活かすための消費者心理の基礎と代表例5つ

【VOL124】マーケティングより大切なビジネスモデルの作り方

【VOL135】マーケティングに役立つ心理効果〜印象編5選〜


最後に

最後までお読みいただきありがとうございます。
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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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