【VOL124】マーケティングより大切なビジネスモデルの作り方

読了時間目安:約 14分2秒

ビジネスモデルはマーケティングの中に含まれるという考え方もありますが、当サイトでは別のモノと定義します。
マーケティングは商品やサービスの開発からプロモーションを経てお客様に購入していただく一連の活動と定義すると、ビジネスモデルはマーケティングよりも重要な項目になります。
今回はビジネスモデルのうち集客・販売・営業についてをご説明します。

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【VOL122】中小企業の経営に最低限必要なマーケティングの基礎

【VOL123】マーケティングを最大限に活かすための消費者心理の基礎と代表例5つ



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【VOL1】起業したら真っ先に見るべき会計の3つの数字

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今回は『マーケティングを最大限に活かすための消費者心理の基礎と代表例5つ』です。(編集前のメルマガは2016年9月14日(水)に配信されています)

ビジネスモデルとは?

ビジネスモデルとはその名の通り、ビジネスのモデルであり、その定義は広義です。
例えば同じ建設業でも社員を中心に建設工事をするか、外注業者を中心に建設工事をするかで、ビジネスモデルは違います。
また、大手建設業者の下請けが中心業務なのか、一般家庭からの直接受注が中心なのかによってもビジネスモデルは違うといえます。



例が少ないですが、
業種=建設業・製造業・飲食業・美容業など
業態=焼き鳥屋・串焼き屋・居酒屋・寿司屋など
となりますが、

ビジネスモデルというのは、業種業態とは違います。
別業種でも似たようなビジネスモデルということも多々あることです。



ビジネスモデルをすべて説明するのは今回の目的では無いので割愛しますが、ビジネスモデルを考える上で大事なものの1つにお客様の購入が単発なのか継続なのかという考え方があります。

完全単発のビジネスというのは比較的少ないですが、冠婚葬祭や住宅購入、生命保険の購入など1度きりの可能性が高いものもあります。

ほぼ完全単発のビジネスモデルはビジネスモデルとして優れていません。
中小企業が手を出しても大手に勝つことはできません。

なぜなら集客コストが莫大にかかるからです。

中小企業はリピート率の高いビジネスモデルを選ぶことが必要です。

例えば冠婚葬祭や住宅購入であっても業界大手の下請けとしてやっていくのであれば、大手業者からリピートして仕事の依頼があるので、リピート率の高いビジネスモデルとなります。

これは組む業者によりますが、無理難題が多い、下請け叩き(値下げ要求含む)がひどいなどの場合にはリピート率が高くても良いビジネスモデルとはいえません。

また、以前書いた【VOL92】得意先別の売上構成比は◯%以下が安全です。でも紹介しましたが、得意先が偏ることは経営上危険です。

但し、大手と組んで大きくなった中小企業はたくさんありますので、ビジネスモデルではなくどこと組むかが大事という話になります。

新規とリピートの集客コスト

一説によれば新規のお客様を集客するには、一度きたお客様にリピートしていただくのにかかるコストの実に7倍ものコストがかかるといわれています。

もちろん商品やサービスが良いものでなければリピートしていただけないでしょうから、商品サービスの良さにもよりますが、まったく商品やサービスを知らない人を呼ぶことより、一度商品やサービスを利用したことがある人を改めて呼ぶほうが簡単なはずです。

新規開拓が不要と言っている訳ではありません。
しかし、利用経験のあるお客様にリピートしていただき、リピート率を高め、ファンになっていただき、新規のお客様を紹介していただく、つまりお客様に営業マンになっていただくことが一番理想的な形といえます。

新規のお客様獲得の費用はすべて既存のお客様が負担している事実も忘れてはいけません。
新規開拓費用が減少すれば、それを除いた適正な価格でお客様に商品やサービスを提供することができるようになります。

とはいえ、業種によってはリピートはともかく、紹介は難しい側面もありますし、新規開拓の方法を一つに絞ってしまうのは危険ですので、広告宣伝などのコストをかけての新規開拓をしなくては良いということではないのですが、リピート率を高め継続のビジネスモデルにいかにもっていけるかが、中小企業の経営の安定といえます。

集客モデル

集客の段階はいくつかに分かれます。

ここでは、以下のように定義します。
マーケティング用語ですので表現が気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご容赦いただけたらと思います。

潜在客

自社の商品やサービスを知らない人を潜在顧客と呼びます。
知らないが知れば買う可能性のある人という意味です。

未来客

自社の商品やサービスを知ってはいるが購入を検討していない人を指します。
商品やサービスが現在必要ないか必要ないと思っている人たちですが、必要性を認識すれば購入する可能性がある人です。

見込み客

自社の商品やサービスを知っていて必要性を感じている人です。
ただ、ライバル企業の同様の商品サービスや代替品と悩んでいたり、そもそもそのような商品サービスが必要かどうか悩んでいる人です。

購入客

自社の商品サービスを購入された方です。
商品サービスによって一瞬である場合もありますし、塾やスクール、顧問契約のように購入中が継続するものが存在します。

リピート客

自社の商品サービスを気に入り再度購入される人です。
飲食店や理美容室などリピートしやすく期間の短い業種と内装工事や不動産仲介業などリピートしにくく期間に差がある業種があります。

ファン客

自社の商品やサービスを気に入り、頼まれなくても自社の商品サービスを他の人に宣伝してくれる人です。
リピート期間の長短、リピートの難易度に関わらず、ファン客にいかになっていただくかが商売をする上でとても大切です。

教育と失客

例えば「潜在客→未来客」にステップアップするなど、それぞれのお客様のステージから次のステージに来ていただくためには、自社の商品の認知などの教育が必要となります。

お客様の教育というと言葉が悪いのですが、マーケティング用語ですのでご容赦ください。
意味合いとしては、自社の商品やサービスの良さを理解していただく作業となります。

それぞれのステップによって有効な手段は変わってきますので、簡単にご説明致します。
そしてこのステップアップに失敗するケースを失客と呼びます。

潜在客→未来客

まず存在を知ってもらわなければいけないので、認知が教育の中心になります。
厳密にはこの部分は教育と呼ばない場合もあります。

例えばテレビCMや雑誌、新聞の折り込み広告などで広く多くの人に知ってもらうなどの方法がとられます。

中小企業であればSNSなど比較的安価なものに広告を出すなども手段の1つです。

未来客→見込み客

必要性を感じていないお客様に商品サービスの必要性を感じてもらう作業になります。
ここに関しては様々な方法がありますが、その商品サービスを手に入れた未来をお客様に想像してもらうという方法や、商品サービスの本当のベネフィットを伝えるなどが有名な方法です。

有名な話では、かっこいいスポーツカーを売るのに、性能や車の見た目を中心に話すのではなく、かっこいいスポーツカーを欲しがる人の隠れたニーズ(例:女性にモテたいとか、人から羨ましがられたいとか)を見つけ、購入後にその未来がやってくることを想像してもらうという話があります。

見込み客→購入客

いわゆるセールスとクロージング言われる部分です。
必要性は感じているけど、様々な理由で悩んでいる人に対して最終的な購入の意思決定をしてもらう作業になります。

ここに関しても世の中にたくさんのノウハウがあるので、ここでは割愛しますが、自社と他社の価格を含めた違いや強みを伝えることで購入を決めてもらう方法や、商品サービスに明確な差がない場合やわかりづらい場合は担当者の人柄を気に入ることで購入が決まるケースもあります。

購入客→リピート客

まずは商品サービスに満足してもらうことになります。
次に忘れられない工夫をしているか?です。

購入者リストを作り、DMやメルマガというのも1つの方法ですし、SNSなどを使用するのも昨今では増えています。

お客様がリピートしない最大の理由は「忘れている」からです。
忘れられない工夫というのが大事になります。

多くの人が新規獲得は夢中になるのに、せっかくご利用いただいてお金を払ってくださっている既存のお客様には無頓着になっていますので、ここにはチャンスが溢れています。

但し、商品サービスがイマイチの場合はこの限りではありません。

購入客又はリピート客→ファン客

想像を超える商品サービスを提供することです。
想像以上の商品サービスやサプライズがあったときにお客様は他の人に話したくなります。

逆ももちろんありえますので要注意です。
想像を下回る商品サービスを提供した場合にはお客様は不満を他の人に話します。
クレームがくれば良い方で、大概はクレームを言う労力すらかけてくれません。

想像通りだと良い噂も悪い噂もおきません。

良い噂をしてもらうために、お客様が話しやすい驚きの仕掛けを作るのがポイントです。

各ステージにおける対策と失客率

各ステージにおいて明確に次のステージに進んでもらうためにこういう取り組みをしていると言える企業が中小企業には非常に少ないのが現実です。

もちろん潜在客から未来客の部分の水道でいう蛇口の部分も大切ですが、蛇口から水がどんなに溢れるように流れてきても、穴だらけのバケツであれば水は溜まりません。

自社において各ステージにおける失客率はどの程度あるのでしょうか?
失客率を少し下げる工夫をするだけで、利益は大きく違ってくるはずです。

ぜひ上記の内容を参考に今の取り組みと実績を出して改善とチェックをしてみてください。

このビジネスモデルの部分が間違っていると、どんなに優れたマーケティングをしてもざるに水を流すようなものになってしまいますので。

ビジネスモデルのチェック

編集後記

ビジネスモデルの中で大事なのはお客様がリピートする業種なのか、リピートする頻度はどの程度なのか、リピートの強制力はどの程度あるのか、こういったことが大事になります。

例えば、スポーツジムはリピートにもっとも大事な忘れられるということがありません。
いや、忘れられていても自動的にお金が振り込まれるという表現が正しいかもしれませんが・・・

サービスを利用していない人からお金をいただくのはどうなんだろうという意見ももちろんあると思いますが、ビジネスとして安定するのは間違いありません。

一方で、不動産業や個人保険、証券会社などの営業が大変なのは一回きりのお客様が多いからです。
営業マンの人件費や広告宣伝費はバカになりません。
その経費がお客様の購入商品の代金に載っているわけですから、更に購入しにくくなるという悪循環もあります。

どの商売を選ぶかで決まる部分もありますが、それも含めたビジネスモデルの選び方、作り方というのはとても大事です。
リピートの難易度が高い、期間が長いビジネスをされている方は、次回説明する方法で継続購入していただける仕組みを作れないか考えてみてください。

せっかく縁があって購入していただけたお客様ですから、末永くお付き合いしていきましょう。

飲食業と美容業の方にお勧めの書籍です。


最後に

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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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