【VOL14】リスケジュールせずに借入金の返済を減らす方法(メルマガ版財務講座)

読了時間目安:約 7分46秒

金融機関との付き合い方を知らない人は、知っている人に比べて大きく損をしています。

リスケ扱いになるのとならないのでは、その後の経営は大きく変わります。

ぜひこの講座を通して金融機関の考え方を知って頂けたらと思います。

今回はリスケジュールを考える前に打つべき手の一つである借換についてご説明します。



今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。

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今回は「リスケジュールせずに借入金の返済を減らす方法」です。(編集前のメルマガは2014年08月06日(水) に配信されています)

悩む男性

まずは借入金の返済を減らさなければいけない状況とはどういう状況か復習しましょう

前回、借入総額が5,000万の会社で月額100万円の返済をしている会社のお話をしました。

忘れてしまった方で、詳しく知りたい方は前回の内容をみて頂きたいのですが、その会社は毎月返済可能額が80万円でした。

前回の内容はこちら→【VOL13】最低限の利益を稼げなければ金融機関と交渉しよう!金融機関に良いように利用されてはいませんか?

つまり、80万-100万=▲20万円のお金が毎月減っているということです。

お金を減らさないようにするためには、返済可能額を増やす(=利益)か、返済額を減らすしか方法はありません。

どういう状況なら借入金の返済を減額できる余地があるのでしょうか?

5,000万円を毎月100万円ずつ返しているということは、残りの返済期間は、

5,000万円÷(100万円×12ヵ月)=約4年

この5,000万円を新しく別の金融機関から返済期間10年で借りてきて、古い5,000万円を返済すれば、なんと毎月の返済額は、

5,000万円÷(10年×12ヵ月)=約42万円

つまり、80万円-42万円=+38万円

同じ事業を継続しても、お金が20万円減る状態から、38万円増える状態になり、キャッシュフロー的には、毎月58万円も改善したことになります。

どっちが安定した経営ができるかは一目瞭然です。

さて、これがリスケジュールにあたるかどうかという話ですが、

結論は・・・

・・・

・・・

やり方次第です!

リスケジュールと借換の違い

厳密にはリスケジュールとは条件変更のことを言います。

ちなみにリスケジュールをすると、金融機関にその履歴が残り、リスケジュール後は新規借入がほぼできなくなります。

ブラックリストという言い方が妥当かはわかりませんが、金融機関のブラックリスト的なとこに載ってしまうということですね。

5,000万円の借入を毎月100万円ずつ返していきますというのが約束(=約定)です。

でも、この約定はA銀行との平成○○年に借りた借入金に関しての約束です。

この借入について、毎月100万円は無理だから50万円ずつの返済の約束に代えて下さいといえば、これは条件変更、つまり約束の変更なので、リスケジュールになります。

しかし、同じ5,000万をB銀行から10年で借りてきた場合には、B銀行とは毎月約42万円の返済をしますという約束なので、リスケジュールにはなりません。

借換でもリスケジュールになってしまう可能性があるケース

注意すべきは、同じA銀行から借りる場合です。リスケジュールにはなりませんが、金融機関によっては、金融機関内では実質リスケジュールと同等と扱われる場合があります。

通常のリスケジュールの場合は、その金融機関だけでなく、他の金融機関でもブラックリスト的なとこに載りますが、この場合はA銀行のみで他の金融機関にその情報は原則漏れません。

それでも、A銀行からの扱いはブラックリスト的になり、金利の面で不利になったり、新規借入、追加借入が実質できなくなったりと、好ましくない結果になります。

もう1つは、他の金融機関から借りた場合でも、古い借入も新しい借入も保証協会付の場合、保証協会で実質リスケジュール扱いになることがあります。

その場合、保証協会付の新規及び追加融資は受けづらくなります。

※詳しくは割愛しますが、借入には、保証協会付という、企業が返済できなくなった場合に80%~100%を金融機関に代わりに返済してくれる、国の機関である保証協会が保証している借入(企業の借入が免除されるわけではなく、企業は保証協会に減殺する義務を持つが、金融機関はリスクが少なくなる)と、金融機関が独自に貸すプロパー融資というものがあります。

また、古い借入がプロパー融資で新しい融資が保証協会付の場合、借換は拒否されます。

金融機関が独自でリスクを負った貸付を、企業の業績が悪化したことで、保証協会付に借換してリスクを減らすことを防ぐためです。
つまり、リスケジュールになるかならないかではなく、規則上出来ないということになります。

但し、これには裏ワザがあり、絶対借換できないということではありません。

また、借換をする場合、返してから借りられるほど手元のお金があれば問題ありませんが、普通は借りてから返すことになります。

結果、一時的ではありますが、古い借入5,000万円と、新しい借入5,000万円で、借入総額が1億になります。

もともと、1億を借りれるほど、金融機関の評価が高い会社であれば問題ありませんが、そうでない会社は、一時的ではありますが、上限を超えるため借換ができないこともあります。

よくわからなければ専門家か金融機関の担当者に聞けば教えてくれるはずです

こういう場合にどうしたら良いのかは、専門家とよく相談してみて下さい。

また、上記にあげた内容でリスケジュールに該当するのではと思った場合には、新しく借入をする金融機関の担当者にリスケジュールまたは、実質リスケジュール扱いになりますか?と聞いてみましょう。

ここは交渉ですから駆け引きもあるので、専門家とよく相談してからにして欲しいですが、担当者もブラックリスト的な貸付先をわざわざ作りたいわけではありませんので、教えてくれることが多いです。

間違っても古い借入の金融機関の担当者に聞いてはダメですよ。

さて、今回はここまでです。

最後に

最後までお読みいただきありがとうございます。
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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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