ランチェスター戦略:強者の戦略5つの基本とは?

読了時間目安:約 7分30秒

ランチェスター戦略シリーズ、今回は「強者の戦略」についてです。

中小企業やスモールビジネスの経営者が使う戦略は弱者の戦略ですが、ライバルである強者がどういう戦略で戦ってくるのかを知ることは必要です。

次回以降で解説する弱者の戦略と比較する意味でもぜひ知っておいていただけたらと思います。

孫子の有名な言葉に「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」というのもあるくらいですので、知っておいて損はないと思います。



ランチェスター戦略って何?とか、強者と弱者って何?って方はぜひ過去記事を先にお読みいただけたらと思います。

ランチェスター戦略に学ぶ中小企業の営業戦略:基礎編

中小企業が参考にすべきランチェスター戦略における強者と弱者の違いとは?

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ランチェスター強者の5つの基本戦略

5つの基本戦略があります。
総合主義、広域戦、遠隔戦、確率戦、誘導戦と言われる戦略です。

詳細は下記に書きましたが、基本的には、ヒト・モノ・カネ・情報すべてにおいて他者を上回る強者が圧倒的物量で戦う戦略となります。

ひたすら営業地域も商品構成も広範囲にそろえ、弱者がつけ込めそうな隙間を与えないことが基本路線となります。

仮に弱者が隙間を見つけて成長してきたとしても、商品、販売方法などを真似し、値引き合戦や商品ラインナップの多さ、またはマスメディアを利用したブランディングなど、強者が勝てる土俵に引きづりこむのが、この戦略の基本路線となります。

総合主義

すでに1位を確立している場合は、類似の商品や近い業種に力を入れて1位の数を多くしていきます。
企業の総合力で戦う戦略で、事業部門間や商品の相乗効果を狙う、物量戦になります。

逆にいえば1位を獲得していない事業主は総合的に戦う戦略をとってはいけないこととなります。



例えば販売量が多い商品にはより多くの力を入れ、圧倒的1位をとる戦略です。

ヒト、モノ、カネ、情報、すべてにおいて物量において圧倒する方法といえます。

商品の総合化、複合化も積極的にしていきます。
商品の種類が少ないと盲点が生じて弱者がつけ込んでくる恐れがありますから、自社の主力商品を大中小何種類も作って複合化し、弱い部分を作らないようにします。

広域戦

営業する地域は大都市だけに限らず、東北一円、関東一円、近畿一円、九州一円というように広い地域で展開していきます。
極力、盲点や隙間となる地域をなくし、ライバルが成長する機会を妨げるのです。

遠隔戦

間接販売やマスメディアを利用した戦略です。
メーカーなら間に卸を入れて間接販売をするとともに、テレビ広告や新聞広告を積極的に使って商品の認知度を高めます。

確率戦

競合数の多い場面を重視します。
製品ラインもすべて用意し、販売チャネルも可能な限りすべて利用します。
多少の重複することによる機会損失は無視し、総合力、確率を重視して経営をしていきます。

例えば、営業地域の選定では、東京や大阪、名古屋、仙台、福岡など、人口が多いところを特に重点的に攻めます。
営業マンの人数もたくさん投入し、売り場面積や店舗数もとにかく量で勝負してくる戦略です。

誘導戦

弱者に惑わされず、逆に誘導することを目指します。
例えば、類似商品をつくり、値引き合戦を仕掛けるとか、マスメディアを利用して自社の商品の知名度を弱者よりあげてしまうとかです。
強者が勝てる土俵に誘導することを目指していますので、弱者は逆に引きずりこまれないようにしなくてはいけません。


その他のランチェスター強者の戦略の例

多少重複する点はありますが、下記2つを知っておくと更に強者の戦略の理解が深まると思いますので、載せておきます。

重装備の実行

資金調達力を背景に会社の設備などの装備を厚くしていきます。
たとえば、メーカーの場合は生産設備に多くの資金をかけたり事務所を自社ビルにしたりします。

ミート戦略

新商品や新サービスがでたら、それにミートさせる(当てる、真似する)形で類似商品やサービスを作ります。
また、営業方法なども同様で、良い方法があれば真似してきます。

強者であれば、物量で弱者に負けるわけがありません。
結果、同じ質のものを作れば、量で勝てることになります。

つまり、ミート戦略は強者にのみ使うことのできる戦略であり、最大のキモとなる戦略となります。

圧倒的強者

編集後記

強者の戦略はいかがだったでしょうか?

3:1の法則というものがあり、強者の戦略で戦おうが、弱者の戦略で戦おうが、戦力が相手の3倍まで離れてしまったら決して勝てないというのが、基本的なランチェスター戦略の考え方です。

それだけ商売においては、ヒト・モノ・カネ・情報などのリソースはもちろん、市場占有率というのが重要になってくるので、強者が圧倒的に有利ということになるのです。

一方で、弱者の戦略には上記5つに対抗して、

総合主義 VS 一転集中主義

広域戦 VS 局地戦

遠隔戦 VS 接近戦

確率戦 VS 一騎打ち戦

誘導戦 VS 陽動戦

という戦略がありますので、次回ご説明させていただきます。

簡単に言えば強者の隙間を見つけ、いかにミートされないか、マネされないかというのが弱者の生きる道となります。

実際に弱者の戦略で強者に勝っている具体的な事例を知りたい方はこちらの本をお読み下さい。
少し古い事例ですが、理屈だけでなく、ランチェスター戦略の具体的な使い方がわかると思います。

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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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