借入基礎知識:借入の種類編 ①プロパー融資と保証協会付き融資 

読了時間目安:約 5分45秒

金融シリーズは第1弾の担保に続き、今回からは借入の種類について書いていきます。
金融機関任せで借入をしるのではなく、仕組みや考え方を理解できると金融機関と上手につきあっていけるようになりますので、少しでも参考になれば幸いです。

第1弾は担保編でした。

借入基礎知識:担保編 ①金融機関はなぜ担保を求めるのか

借入基礎知識:担保編 ②人的担保と物的担保 特徴と違い

借入基礎知識:担保編 ③不動産の評価方法と担保になりにくい不動産

そして第2弾は借入の種類編ということでお送りさせて頂きます。

事業者の借入として主に使われているのはプロパー融資と保証協会付き融資の2種類ですので、今回はこの2種類について解説致します。

プロパー融資とは

金融機関独自の貸付制度のことです。

○○銀行、○○信用金庫といった各金融機関が100%リスクを引き受け、独自に不動産担保や保証人などのリスク管理をし、貸付をします。

中小企業向けには、後述する保証協会付きの借入を勧める傾向がありますので、プロパー融資が受けられるというのは、金融機関に対しての信用力が相当あると思って頂いて良いと思います(但し、企業としての収益力だけでなく、担保価値なども含めた総合的な信用力という意味です。)

金融機関がリスクを引き受けているので、利息は高くなる傾向があります。

保証協会付き融資とは

賃貸不動産を借りるときに保証人の代わりに、保証会社に保証料を払うのをご存知でしょうか?

それと同様で、もし借り主(企業)が返済不能に陥った場合に保証協会が企業に変わって返済するという仕組みの融資制度になります。

原則として80%を信用保証協会が保証し、残りの20%は金融機関が負うリスクとなります。
つまり、1,000万貸して企業が返済不能になった場合に金融機関は800万は信用保証協会から返済してもらえるということです。(これを代位弁済と言います)

その代わり企業は保証料という形で保証協会にお金を払わなくてはいけなくなりますが、金融機関のリスクは極端に少なくなりますので、融資審査も緩やかになります。

また、原則として代表取締役以外の連帯保証人が不要となりますので、保証人を探さなければいけないということもなくなり、そういう意味でのハードルも低くなります。(制度によっては代表取締役以外の連帯保証人が必要な場合もあります)

但し、企業は信用保証協会に800万の返済をしなければいけなく、借金が帳消しになるわけではありませんのでご注意ください。

信用保証協会は借入の返済実績を作っていくと、審査の際にプラスになると言われていますので、積極的に利用して実績作りをしていくことをお勧めします。

信用保証協会では、担保のない企業に最大8,000万円までの保証枠を、担保がある企業には最大1億8,000万円の保証枠を用意しています。

もちろん、最大ですので、企業の業績や実績に応じて変動しますが、自社の保証枠がいくらあるかを把握しておけば、いざという時にあといくら借りれるかというセーフティラインになります。(自社の保証枠をどうやって把握するかはまた別の機会に)

また、リーマンショックの時のように、緊急時には国や地方公共団体の制度により一定の要件を満たした企業に別枠という通常の枠とは別に借入枠が用意されます。(緊急保証借入とか5号認定借入などと呼ばれていました。)

中小企業経営には信用保証協会の利用は絶対に欠かせませんので、ぜひ仕組みを理解して活用して下さい。

この仕組みを理解してというのが大切です。金融機関任せにしていると危険ですよ。

借入の種類がわからない

編集後記

プロパー融資と保証協会付き融資の違いは、借り主が返済不能になった時に、金融機関のリスクが100%か20%かの違いと思って頂ければ良いかと思います。

信用力が高くならないとなかなかプロパー融資は利用できませんので、どの企業も信用保証協会付き融資からスタートしています。

ですので、次回は信用保証協会とはどういうところなのかについて書きたいと思います。

最後に

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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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