熱弁する男性

過激なタイトルですが、赤字ならともかく黒字であれば金融機関との交渉の余地はあります。

単純にお金を借りるということではなく、別の方法をご紹介していますので、参考にして頂けたらと思います。

どんな場合なら交渉の余地があるのか目安も載せました。

今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。

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今回は「最低限の利益を稼げなければ金融機関と交渉しよう!金融機関に良いように利用されてはいませんか?」です。(編集前のメルマガは2014年07月30日(水)に配信されています)

熱弁する男性

まずは例題です

借入金が5,000万あって月の返済額が100万円の会社があります。毎月の減価償却費は50万円ですが、いくら利益を稼いだら良いでしょう?

そして、前回の結論は、

毎月の利益+減価償却費>毎月の返済額

という状態を企業は最低でも作らなければいけないということです。

忘れてしまった方はこちら
最低限必要な利益とは、黒字倒産しないための利益額のことです、一緒に計算してみましょう

もし、それが出来てないのであれば、

対策方法は2つです。

最低限の利益を稼げていない場合の対策とは?

仮に月30万円の利益を稼いでいる会社であれば、

①利益を増やす。30万円を50万円にする。(減価償却費50万+利益50万=返済額100万)

②返済額を月100万から月80万円に減らしてもらう。(減価償却費50万+利益30万=返済額80万)

です。

どうやって金融機関と交渉して借入金の返済額を減らすのか?

その中で今日は、②について説明します。

借入金5,000万÷(100万×12か月)=約4.2年

つまり、この会社は借入金の返済をあと4.2年でし終えるという計算です。

この4.2年というのは、長いと思いますか?短いと思いますか?

借入金の返済期間は何年が妥当なのでしょうか?

企業にいくらまでのお金を貸すことができるか、考える際の参考として金融機関の計算式にこんなものがあります。

(利益/年+減価償却費)×10年=借入限度額-既存借入額=今回の限度額

現実には利益+減価償却費は3年~5年の数値を参考にしますし、担保財産の有無、年商や使途(運転資金か資産購入資金か)等によっても変わってきますので、単純にこの計算式だけではありませんが…。

しかし、運転資金であれば10年を基本に考えています。

当然の話ですが、1,000万を10年で借りれば月額返済額は8.3万円です。

2年後は800万が残っていて、月額返済額は8.3万円、借入年数は8年になります。

なので、10年というのは金融機関の評価上の話であり、実際の借入年数ではありません。
(しかし、運転資金の最長借入期間は10年です。もちろん保証協会付か、そうでないかによっても違います。)

金融機関との交渉の仕方

目安としては、利益/年+減価償却費<年間返済額の場合(つまり利益より返済が多い場合)に借入総額÷年間返済額が3年以下の場合は、短すぎます。金融機関と交渉して借入期間を延ばして下さい。

良いように利用されているといっても過言ではありません。

5年前後の場合は、妥当なラインですが、交渉の余地はあるので、金融機関と話をしてみることを進めます。

7年以上の場合は、返済期間は妥当です。これ以上返済額を減らすのは難しいので、利益を増やすことにフォーカスする以外ありません。
ただし、区の制度や国の政策で借入期間10年以上等の良い融資案件がある時があるので、その時はチャンスです。

さっきの例題でいけば、利益30万円+減価償却費50万=80万円の会社でも、5,000万を10年で借り換えることが出来れば、月の返済額は約42万円になります。

借り換え前は80万円-100万円=▲20万円、つまり毎月20万円お金が減っていっていたのに、

借り換え後は80万円-42万円=38万円、つまり毎月38万円お金が増えるわけです。

どっちが経営が楽かわかりますよね??

リスケジュールにならない方法とは?

でも、返済額を減らすって、つまりリスケジュールのことでしょ?と思っている方も多いと思います。

そもそもリスケジュール(通称:リスケ)とは何か?
どうなった場合にリスケ扱いになるのかご存知でしょうか?

次回はそのあたりのお話をして行こうと思います。

最後に

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