金融期間の担当者と話す時に抑えておきたい5つのポイント

読了時間目安:約 8分39秒

金融機関が融資の際に気にしている5つの要素についてです。 実際に金融機関の担当者と話をする際には、この5つのポイントは答えられるようにしておくと良いと思います。

資金使途を明確にする

一般的には、運転資金と設備資金の2つに大別される、借りたお金を何に使うのかという部分です。

設備資金とは?

土地や建物、車や機械などで長期的に使うために購入するモノのために借りたお金を設備資金といいます。

例えば土地、建物を購入して飲食店を始めた場合に、その土地と建物を長期的に利用してお金を稼ぐことが目的ですので、借りたお金も長期的に返してもらえば良いという話になります。

ですので、こういう資金のことを設備資金といいます。

つまり、土地や建物でも、不動産事業を行っていて、転売(またはリフォーム後の販売)などを目的の購入資金は一般的には後述する運転資金といいます。

運転資金とは

設備資金以外の目的の借入資金をすべて運転資金といいます。
納税のための資金も、赤字の補填のための資金も、支払と入金のタイミングがあわない(またはサイト負け)によるつなぎの資金も、すべてが運転資金に大別されます。

資金使途の注意点

設備資金は資金使途を明確にしなければ借りれません。
そして、金融機関に説明した使途に資金を使ったか、購入書類や登記事項等で確認するケースもあります。

一方、運転資金のほうは、資金使途は設備資金ほど問われませんし、実際にお金が何に使われたかまでは問われません。
とはいえ、資金使途については明確に説明できるに越したことはありません。

金融機関が嫌うのは後ろ向きな融資です。
赤字の補填や、貸し倒れ債権の補填などは嫌がられるケースが多くあります。

なので、そうでないのであれば、勘違いされないようにキチンと説明しましょう。

返済計画を具体的に提示する

金融機関が一番気にする部分です。

お金を貸したは良いが返してもらえないなんてことが続いたら金融機関は潰れてしまします。

なので、どうやってお金を返すつもりなのかを説明する必要があります。

ポイントとしては、「現実的な数字」で金融機関の担当者にも「わかりやすい説明」を「根拠資料」を持って説明することです。

来期は前期の100倍の売上になりますと言われても、にわかには信じてもらえないと思います。

また、金融機関の担当者はあなたの会社の業種や業界のプロではありません。

専門用語ばかりの話をされても何のことかわかりません。

そして、口だけでなく、根拠資料を書面で出さなければ信用してもらうのは難しくなります。

事業計画の根拠を数字で示す

返済は現金預金によって行われます。

どうしたら現金預金が増えるかといえば、利益を稼ぐことになります。

金融機関は借入金の返済原資を「利益+減価償却費」と考えます。

その利益は、収入(=売上)を増やすか費用(=経費)を減らすか、またはその両方によって増やす事が出来ます。

費用のほうは削減計画が比較的根拠を持って説明しやすいので問題がありません。

例えば、◯◯という会費と相見積りで◯◯という経費を◯%減らしますなど、説明も方法論も示しやすく、あとは実行するかしないかだけの問題となるケースが多いためです。

しかし、売上は買ってもらえる相手がいてはじめて売上が増えますので、具体的な方法論を説明しづらい部分があります。

そこで、何とかしますとか、何となくそんな気がします等の曖昧な回答や、人通りが多い地域にビラを撒けばなどの絵に描いた餅的な話が多くなってしまうのです。

そこで必要なのが、数字で説明するという方法です。

人通りが多い地域の1日の歩行者が100,000人で、ビラを配ったらもらってくれる人が50%、そのうちお店に来てくれる人が0.3%、お客様の単価が約1,000円なので、

100,000人×50%×0.3%×1,000円×30日=450万

などといった数字を持って説明できると金融機関の担当者を納得させやすくなります。

書類の迅速かつ正確な提出

金融機関も商売です。

資料の準備に時間がかかったり、ましてや、金融機関の担当者が自ら資料を作成しなかったりいけないような会社は敬遠されます。

それ以上に重要書類がすぐに出て来ないような会社は、管理の甘い会社と認識されてしまいます。

その結果、資料すら管理が出来ない企業が、約束通りに返済もしてくれるのだろうかという不安にこつながり融資自体がなくなってしまうケースもあります。

融資自体には影響しなくても金利に影響するケースは多くあります。

資料を手間ひまかけずに用意できる会社は、その分スムーズに行き人件費がかからないから金利を安くしても良いという論理ですね。

いずれにしても、融資に必要な資料というのはある程度決まっていますので、迅速かつ正確な提出ができるよう、きちんとした保管を心がけたいものです。

保証人や担保の説明

本来であれば企業の収益力や将来性を見込んで、いろいろな審査をし、最終的な貸出をするはずですので、金融機関もリスクを取るべきなのですが、現状はそうではなく、貸したお金をキチンと回収できるように担保をとることになります。

上記の論理は、一見筋が通っているように見えますが、借りる側の立場からすると、金融機関から、ちゃんと返せるなら担保を入れても問題ないでしょう、嫌がるということは返す自信がないのか?と思われてしまう可能性があるということです。

また、会社の経営者または個人の事業主にも関わらず、家族を含め保証人になってもらう人が1人もいない、担保になるような物件が何もないというのも問題になるケースがあるようです。

最近では、経営者本人の連帯保証もなくそうという方向にきていますので、第三者による連帯保証もなくなってきています。(経営者本人の連帯保証はまだまだなくすのは難しそうですが…)

不動産などの物的担保に関しても、登記簿謄本等の情報が必要になりますので、何もわからないということがないようにしておくと良いかと思います。

担保に関しては以前こんな記事を書いているので参考にしてみて下さい。

借入基礎知識:担保編 ①金融機関はなぜ担保を求めるのか

借入基礎知識:担保編 ②人的担保と物的担保 特徴と違い

借入基礎知識:担保編 ③不動産の評価方法と担保になりにくい不動産

考えるビジネスマン

編集後記

今回の5つのポイントを抑えておくと金融機関と実際にお話する際や、資料等を出す際の注意点がわかって頂けるかと思います。
また、金融機関が何を気にしているのかという大事な部分もご理解頂けると思います。

金融機関には、「金額」「利率」「期間」「使途」「補填」という基本があり、

「何%の利率」で「いくら」を「何年」で「何用の資金」としてお金をさし、「もし返済できない場合はこう返済する」

というのを決めておくとが大原則です。

そういう意味では今回の5つのポイントも参考になるのではないでしょうか?

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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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