数字に強い経営者

前回までお伝えしてきた数字での経営効率の味方を不動産事業を例に数字を使いながら確認していきます。
何パターンか例題がでますので、ご自身で計算しながらご確認頂けたらと思います。

今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。

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【VOL1】起業したら真っ先に見るべき会計の3つの数字

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今回は『数字で見る経営効率の良い経営状態とは?』です。(編集前のメルマガは2015年1月14日(水)に配信されています)

数字に強い経営者

まずは例題で確認してみましょう。

<例>あなたが、不動産オーナーになるとして、購入費用3,000万円で年間300万円の利益が出る不動産と、購入費用2,000万円で年間200万円の利益が出る不動産どちらを買いますか?

もちろん経営効率という観点で考えて下さいね。

中小企業の経営効率の考え方

経営効率を見る指標は中小企業の場合には、ROAを確認することだとお伝えさせて頂きました。
忘れてしまった方は前回の内容をご確認ください。
【VOL36】経営効率は財務諸表でわかります。見るべき数字とは?(メルマガ版財務講座)

ROAとはReturn On Assetの略で、当期純利益÷総資産で計算できます。

簡単に言うと、総資産、つまり借りてきたり、自分で貯めたりしたお金をどれだけ使って、どれだけの利益を出せたかという指標です。

つまり、3,000万円の投資で200万の利益が出る不動産より、3,000万の投資で300万利益が出る不動産のほうが効率が良いということになります。

実際にROAを計算してみましょう

ROAを計算すると

200万÷3,000万=約6.7%

300万÷3,000万=約10.0%

ということです。

もう一回違う事例でROAを計算してみましょう。

では、3,000万で300万の利益が出る不動産と、6,000万で300万円の利益が出る不動産だったらどうでしょうか?

300万÷3,000万=10.0%

300万÷6,000万=5.0%

となり、前者のほうが経営効率が良いということになります。

つまり、6,000万のお金を持っているのであれば、300万の利益がでる3,000万の不動産を2つ買ったほうが良いということになるということになります。

ということはどっちの不動産が良いのでしょうか?

さて、例題の答えはというと、どちらもROAは10%になります。
つまり、経営効率はどちらも同じだということになります。

経営効率は同じですが、どちらが経営として良いかというと、以前お伝えした、「率より額」というお話を思い出して頂きたいのですが、300万稼ぐ前者のほうが良いという結論になります。

忘れてしまった方はこちら。
【VOL32】数字に強い経営者は目標達成を「率」ではなく「額」で考えている(メルマガ版財務講座)

質問がどちらを買いますかということなので、お金さえあれば前者を買うというのが正しい答えとなります。

中小企業が目指す経営効率は総資本経常利益率10%です

不動産などの利回りの目安は10%と言われているように、中小企業が目指すべき総資本経常利益率も10%と言われていますので、目安にして頂ければと思います。

最後に

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