前回は、消費税等の考え方と現時点での納付額を試算表からどうやって知るかについてご説明させて頂きました。
前回のはこちら
→【VOL27】消費税等の納税額を簡単に予測する方法(メルマガ版財務講座)
今回はその応用編で、将来の消費税等の納税額を予測する方法です。
今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。
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今回は「消費税等の納税額を簡単に予測する方法」です。(編集前のメルマガは2014年11月5日(水)に配信されています)
消費税等の考え方については前回説明しました。
→【VOL26】消費税の納税額を簡単に知る方法(メルマガ版財務講座)
消費税等について復習
簡単にいうと、
10,800万円(税込)会社は売上の中には800万円の消費税等が、21,600万円(税込)の会社の売上の中には1,600万円の消費税等が含まれています。
一方で、経費が5,400万の会社は400万の消費税等が、10,800万の会社には800万の消費税等が含まれています。
消費税等は本来は企業が納税するものではなく、売上に含まれて預かったものと、経費に含まれて仮払いしたものの差額を、本来の納税義務者である消費者の替わりに国に治めるという仕組みになっています。
(例:売上21,600万、経費10,800万の会社では、1,600万の預りと800万の立て替えがあるので、差額の800万を納税することになります)
(注:売上や経費の中には、消費税が含まれるものと含まれないものがあるので、含まれるもののみで計算する必要があります)
消費税等の納税額をどうやって予測するか
つまり、売上や経費に毎月変動がある会社では、毎月の消費税額は大きく変動するということになります。
そこで、自社の売上がいくらくらいの時に、いくらくらいの消費税が増えるかを確認しておくと、納税予測がしやすくなります。
貸借対照表の仮受消費税と仮払消費税との差額が、その時点での納税額のおおよその金額にになります。
売上によって経費が変動する要素(例えば仕入など)が多い会社と、そうではない会社では売上の変動による消費税等の納税額の変動は変わってくるので注意が必要です。
後者のほうが売上が増えても経費が増える要素は少ないので、消費税等の納税額は売上高の増減によって納税額の増減も大きくなります。
まずは自社の体質を確認してみましょう。
法人税等や消費税等の「等」とは?
余談ですが、法人税等や消費税等に関して、なぜ等をつけているのかを解説します。
法人税等の中には、国税である法人税や、都道府県民で課税される法人事業税や都道府県民税、そして市区町村税などが含まれています。
消費税等に関しても、国税である消費税6.3%と地方税である地方消費税1.7%の合計が8%になるので、単に消費税というと国税分の場合もあるので、消費税等と表現しているのです。
全く持って経営の現場で使える知識ではありませんが、へーと思った方は豆知識程度に覚えて頂けたらと思います。