失敗しない税理士の「選び方」と「選ぶときの5つのポイント」

読了時間目安:約 13分31秒

税理士に専門分野があることはご存知でしょうか?
医者にたとえるなら、内科に行って手術を頼むようなことが現実に起きていますが、あなたは大丈夫でしょうか?

そしてその専門分野以上に税理士を選ぶ際に重要なことがあります。

なぜ税理士選びに失敗するのか?

長年経営をやっている経営者でも税理士の選び方を100%理解している人が少ないからです。
なぜなら、同時に2人以上の税理士に仕事をお願いする人も、毎年税理士を変える人も滅多にいないからです。

一度、税理士と付き合いはじめたら、長期的な付き合いをする経営者が多く、また、そのメリットが計り知れないからです。

一方で、多くの税理士を見て選んだ経験がないため、税理士の選び方はわからないのです。
そのため、税理士選びに失敗する人が一定数出てしまうのです。

そこで、税理士の変更や新規契約を考えている方の参考になればと思い選ぶときのポイントと実際の選び方をまとめてみました。

相性は良いか?

相性ばっちり
これが一番大切です。

相性というのは生半可かもしれません。

税理士は会計をチェックする業務も担当し、税金の申告までしますから、経営者の給料はもちろん、お金の使い方まで全部見ることができます。

お金の収支を見られるということは、経営者のほうが一方的に裸の付き合いをしているのと同義です。

この税理士にこんなところは見せられない、相談するのが恥ずかしい、と思ってしまったら、そこで、その税理士とは付き合っていけなくなります。



税理士側としても、これからやろうとしていることを本音で話してくれるからこそ、税金対策はもちろん、経営アドバイス、各種制度の活用のアドバイスなどができるのであって、事後に数字だけを見ているだけでは、税理士の力を100%は活用できません。

こんな夢を語ったら恥ずかしいとか、赤字を見られたら恥ずかしいと思うような税理士とは付き合わないことをお勧めします。

また、考え方が固い税理士、柔らかい税理士がいます。
税法に経営を合わせるべきと思う人と、税法を経営に活かすべきと考える税理士、その他様々な考え方があります。

何が良いとか悪いとかではなく、どの考え方が自分と合うのか、または、自分にはそういう視点がないからそこを補填したいとかを含め、どういう税理士と付き合いたいのかをはっきりさせておくことをお勧めします。

そういうことを全部ひっくるめての「相性」が税理士を選ぶ上で一番大切です。


得意分野・専門分野は何か?

専門書
一言で税理士と言っても得意分野や専門分野は違うものです。

例えるなら、医者の内科と外科くらい違うケースもあります。

税法1つとっても、法人税、所得税、相続税、消費税などメジャーなものから、住民税、固定資産税、酒税、印紙税など様々なものがあります。

更には、多くの中小企業の経営者にとって税理士は、経営の相談相手であり、資金調達のアドバイザー、そして、経理代行、記帳の代行をお願いしたい相手です。

税理士さんそれぞれに強みがあります。
経営相談をしたいのに、個人資産ばかり扱っている税理士に相談しても経営はわからないでしょうし、相続対策をしたいのに、法人ばかり相手にしていて経営相談を受けている税理士を相手にしても良いアドバイスはもらえません。

特に相続の案件などは滅多にあるわけではない上に、様々な税金が複雑に絡み合ってくるので、ほとんど経験のない税理士に相談するのは大変危険です。

まず自分自身が何を税理士をお願いしたいのか明確にすることから始めましょう。

総合的にお願いしたい場合

費用との兼ね合いもあると思いますが、そこそこ大きい税理士事務所をお勧めします。

相続対策部門(一般に資産税)や資金調達や銀行交渉に詳しい部門、場合によっては社労士や行政書士なども内部にいて、総合的なアドバイスが可能な事務所が多いからです。

一方で、費用が高い、担当者が変わりやすい、対応が遅いなどのデメリットが一般的にはあります。


レスポンスの早さ・柔軟性

駆け抜けるビジネスマン

レスポンスの早さと柔軟性も大切です。

先生商売をしているケース

税理士をはじめ、士業はサービス業です。
しかし、昔の名残なのか先生商売をする人が非常に多いのが士業の業界です。

先生商売の人は教えてやっているという意識が強いので、当然レスポンスも遅いですし、自分が正しいと思っているので柔軟性も欠きます。

今の時代に先生商売をしているような士業と付き合うことは百害あっても一利もありませんので、辞めておくことをお勧めします。

忙しすぎるケース

もう1つのケースは、お客様数が多すぎてレスポンスが遅いケースです。
毎月の顧問契約を何件くらいしているのか、毎月の顧問契約にお客様と月1回会うことが含まれているのかを聞いてみてください。

週休2日と考えたら稼働日は20日程度です。
事務作業をしてくれるスタッフがいるかどうかにもよりますが、15件程度が妥当なところだと思います。
20件も担当先があればレスポンスは遅くなります。

40件もあれば・・・

完全にお客様の事務所にいる時間や移動時間は連絡がとりづらくなりますので、レスポンスは遅くなります。

個人的な体験談

ちなみに個人的な話ですが、私の税理士事務所時代は、私のキャパが狭かったのかもしれませんが、25件も担当すると、そのお客様と先月何を話したのかをお伺いする前に確認しないといけませんでした。
出先で他のお客様から電話でもかかってくると、思い出すのに時間がかかったり、他のお客様の話と混同したりしていました。
(なので、現在は上限10件にして仕事をしているのですが…)

経営者が24時間365日会社のことを考えているのに、20件も担当し20日稼働であれば、1社につき1日、休みを返上しても1.5日しか考えられてないことに心苦しさもありました。(実際には社内業務もあるので、もっと少ないでしょう。)

これも、経営者が税理士を経営のパートナーと考えるか、知識をもったアドバイザーと考えるかにもよりますが、すぐに連絡がつき相談できる、レスポンスの早い税理士を選ぶことをお勧めします。


事務所の近さ

地図

経営者の自宅または事務所と税理士の事務所の近さは意外と大切です。

電話やメール、さらにはテレビ電話などができ以前ほど距離は縮まったかのように思いますが、やはり会ってするコミュニケーションに勝るものはありません。

また、何かあったときにいつでも会って相談できるという安心感はやはり必要です。

ただでさえ難しいのが税金や会計の話です。

電話越しやメールの文章だけで理解するのはなかなか難しいのではないでしょうか?

更には、地域によってルールが違うものがあります。
例えば、金融機関からの借入の際に利用される保証協会ですが、これは、市区町村または都道府県によって違いますので、その市区町村または都道府県で特別な優遇制度があることがあります。

こういう地域ごとの違いを市区町村すべて調べることは不可能に近いですが、東京の税理士事務所であれば東京都内のことはある程度知っているのが普通です。

こんなところにも地域やエリアによるメリットはあります。

税理士報酬の金額

投資するお金

規模によって報酬が変わるのが一般的な税理士報酬の決め方ですが、毎月の顧問契約でだいたい3万円〜6万円程度が相場です。(地域によっても違います。東京の場合を例にしています)
※年商5億円程度までで段階的にあがるのが一般的です。

それに加えて、記帳代行をお願いするのであれば、仕訳数に応じて5,000円〜10,000円程度上乗せされます。

また、決算料は月額報酬の4〜6ヶ月程度、年末調整や法定調書、給与計算などの業務は別料金という税理士事務所が多いのが一般的です。

最近では、税理士も競争が激しいので、低価格の税理士も増えています。
まず気をつけていただきたいのは、基本価格は安いが、オプションをつけていくと高くなるケースです。
源泉徴収票や元帳を1枚出力するごとにお金がかかる税理士事務所もあるそうです。(通常無料のところが多いです)

創業プランの有無

また、1年目は安いけど、2年目以降は高くなるプランもあります。
創業支援として創業1年目〜3年目を安くするケースは多々ありますが、そうじゃないケースも最近増えているようなので、2年目になってこんなはずじゃなかったと思わないように気をつけましょう。

安いのには理由がある??

一般とくらべて安い報酬の場合には安い理由を聞いてみましょう。
記帳代行や給与計算など、誰がやっても大きく変わらない業務に関しては付加価値が少ないので、パートさんにお願いしたり、海外の賃金が安い国にアウトソースしたり、経営努力で低価格を実現している事務所もあります。

しかし、経営相談や資金調達、相続対策など、相談に乗る人の能力や知識に大きく左右される業務で、報酬が安い場合には注意が必要です。
他の事業で儲かっているので、赤字にならなければ良いとかならば良いのですが、多くは価格競争をしなければお客様がこないような事務所が多いのが現実です。

つまり、商品力・サービス力がないということです。
安かろう、悪かろうにひっかからないように注意しましょう。


税理士の選び方

税理士の選び方

若干横道にそれましたが、税理士を選ぶときのポイントはわかっていただけたでしょうか?

では、実際にどうやって選んだら良いかですが、まずは多くの税理士に会ってみることです。
昨今では、『税理士探しの強い味方 税理士紹介エージェント』のような無料で税理士を紹介してくれて会うことのできるサイトもあります。

あとは信頼できる経営者仲間に税理士を紹介してもらうことです。

また、お金に余裕があるのであれば、顧問税理士とは別にスポット契約で税理士で頼んでみることも1つの方法です。
資金調達のスポット、相続対策のスポット、経営相談のスポットなどなど、様々な方法があります。
実際にスポットでお願いして一緒に仕事をすれば、相性もレスポンスの早さや柔軟性などもわかります。

継続して付き合っていく可能性の高い税理士はパートナーのような存在ですから、◯◯さんの紹介だからとか、有名な先生だからなどの理由で決めず、実際に会って自分の目で決めることをお勧めします。

事業アイディア

編集後記

自分自身が税理士法人に勤めていたこともあり、また今は税理士をお願いする立場でもあることから、両面から良い税理士とそうではない税理士の特徴をまとめてみました。

多くの税理士に接する機会のある人は本当に少ないので、選び方を本当に熟知している人は少ないと思います。
なので、誰に聞いても納得のいく答えが返ってはこないでしょう。

でも私が何よりも大事だと思うのは相性です。
一緒に事業を盛り上げようとしてくれるか、恥ずかしいことでも相談できるか、事業の夢や目標を語れる相手かなどです。

先ほど上記で紹介したサイト『税理士探しの強い味方 税理士紹介エージェント』にも税理士の選び方のポイントが、会社を発展させる税理士、会社を発展させない税理士に分かれて書かれていますので、参考にしてみてください。(顧問料の目安なども年商規模に応じて書かれています)

願わくば、一緒にお酒を飲み夢を語り、そのために一緒に伴奏してくれるようなパートナー(税理士)に皆さまがお会いできるのを願っています。

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税理士選びのお勧めのサイト

税理士探しの強い味方 税理士紹介エージェント
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この記事を書いた人

吉田 和矢 Kazuya Yoshida
経営ナビの運営者であり、合同会社Belinkの代表社員。 また、株式会社VARIEの取締役&CFOとYOGAsalonひよこの共同経営者を兼任。 なんだかんだで前職時代を含めると、財務を中心に中小企業のコンサルを丸9年行っており、今年が10年目です。 詳しいプロフィールはこちら→経営ナビの運営者

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