損益計算書では利益が出ているはずなのに、いつも手元にお金がない、そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?その理由と対策法はキャッシュフロー計算書を読み解くとわかります。まずは絶対に知っておきたい3つの要因をしっておきましょう。
今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。
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今回は『キャッシュフロー計算書でわかる、絶対に知っておきたい儲かっているのに資金がなくなる3つの理由!』です。(編集前のメルマガは2015年6月10日(水)に配信されています)
借入金などの財務上の問題
損益計算書上では利益がでているのに、お金がなくなる原因はいくつかあります。
まず1つ目は、借入金の返済です。
損益計算書では、借入金は借りただけであり、益(利益)ではないので、収入として損益計算書には認識されません。
逆に返済した時には、損(損失)ではないので、費用として損益計算書には認識されません。
つまり、借入金の増減は損益計算書に反映されないということです。
どんなにお金を借りても利益にならない変わりに、返したときも経費にならないということです。
結果として、損益計算書上でどんなに利益が出ていても、返済がそれ以上にあればお金が手元には残らないということです。
設備や資産への投資が原因
もう一つは資産への投資です。
例えば土地や建物を買ったとき、そのときの経費にはならず、何年かにかけて減価償却費として経費になることはご存知かと思います。
減価償却費についてはこちらから。
→【VOL2】減価償却費に代表される会計の罠にひっかからないように気をつけましょう!(メルマガ版財務講座)
つまりその支出したお金=損益計算書上の経費とならないので、損益計算書で利益が出ていてもそれ以上の投資をしてしまうと、手元にお金が残らないということです。
営業上の資金繰りが原因
最後は、売ったけれどまだ回収が出来ていないとか、在庫が増えているなどの運転資金がうまく回っていないことが原因による資金不足です。
売上はたくさん増えていて、損益計算書上利益が出ていたとしても、その売上が回収できておらず、仕入代金を支払っていれば、入金がなく支払が先行する形になるので、手元資金はどんどんなくなっていくということになります。
以上が、「キャッシュフロー計算書でわかる、絶対に知っておきたい儲かっているのに資金がなくなる3つの理由」となります。
原因別に改善策を考えることが大切
損益計算書を見ていれば利益が出ているのに、お金がいつになっても足りないと思っている経営者の方は、キャッシュフロー計算書で原因を把握し、対策を練りましょう。
このシリーズでもキャッシュフロー改善を原因別に解説しますが、まずはキャッシュフロー計算書の仕組みから解説させて頂きます。