運転資金を月商から考えるのが一般的ですが、実は目安にはなりますが、非常に危険な考え方です。
ではどう考えたら良いのか。
必要運転資金の考え方をまとめてみました。
今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。
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今回は『事業に必要な運転資金を「月商何ヶ月分」という危険な考え方をしていませんか?』です。(編集前のメルマガは2015年1月28日(水)に配信されています)
覚えていますか?運転資金の考え方
皆様、覚えていらっしゃるでしょうか?
実はほぼ同じ内容を以前のメルマガで解説させて頂きました。
月商◯ヵ月分の運転資金が…という考え方は危険だというお話をしたのですが、覚えているでしょうか?
詳細はこちらにありますので、忘れてしまった方はぜひ読んでみて下さい。
→【VOL21】最低必要手元資金とは?長期事業計画の立て方:数値編-資金
運転資金の2つの考え方
実は運転資金には2つの考え方があります。
1つが一般的に月商の◯ヶ月分とか、固定費の◯ヶ月分と言われる、余裕運転資金の考え方です。
これは、簡単に言うとリーマンショックや天変地異などの天災人災問わず、何か大きな出来事があって売上が大幅に落ちた時に、何ヶ月事業を存続できるかという考え方を基にしています。
私は月商や固定費で考えるのではなく、経費にならない支出である借入金の返済などを含めた月の支払額で考えるべきだと思っているのは、前述のリンク先でも述べた通りですが、考え方としては、月の支払額の◯ヶ月分というのは結局のところ、入金がなくなっても何ヶ月の間、事業を存続できるのかという考え方です。
月商や固定費を基準にした考え方は余裕資金という考え方です
つまり、月商や固定費を基礎に考えるのがなぜ危険かは前述したとおりですが、◯ヶ月分というのは、所詮目安であり、天災人災問わず、自社の業績に大きな影響を与える何かが起こった時に何ヶ月で事業を立ち直らせることができるか?という見込みが◯ヶ月分の◯に入ってくるべきだということです。
もう一つの運転資金の考え方とは?
その一方で運転資金の考え方には、
運転資金=受取手形+売掛金+在庫ー支払手形ー買掛金
という考え方もあります。
次回はこのもう一方の運転資金の考え方について解説していきます。