試算表はそれ単体で見てもほとんど効果はありません。 前年や前月、目標と比較し分析することで、経営に役立つ資料となります。 正しい比較の仕方をお伝え致します。
今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。
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今回は「試算表の正しい見方。試算表は比較してみましょう!」です。(編集前のメルマガは2014年12月3日(水)に配信されています)
この記事の目次
あなたは一番初めに試算表のどこをみていますか?
まずは先週の宿題、「一番初めに見るべき試算表の数字」の答えですが、もうこのメルマガをきちんと読んでくださっている方には簡単すぎる宿題でしたね!
答えは第1回のメルマガ
【VOL1】経営者がまず見るべき損益計算書の3つの数字
http://kigyo-jyuku.asia/125/zaimu-merumaga1-inportant-number/
でもお伝えしたように、税引き後損益、役員報酬、減価償却費でしたね。
なぜこの3項目の数字が重要なのかはご理解頂けたと思います。
試算表の数字をどう分析すべきか?
しかし、例えば税引き後利益が減っていたとして、原因はどうやって見ていったら良いのでしょうか?
売上高が減ったから、経費が増えたから・・・
・・・
・・・
理由はたくさんあると思います。
しかし、何と比べて多いとか少ないとか語っているのでしょうか?
金融機関は必ず比較しています
金融機関から借入をしたことがある人はご存知かと思いますが、創業前もしくは創業したての事業者以外は、三期分の決算書の提出を求められたかと思います。
そう、つまり試算表はもちろん、数字は比較してみなければ全く意味がないということです。
試算表のお勧めの比較の仕方
私のお勧めは、例えばわかりやすいように、1月~12月が1つの期間(個人はみな1月~12月、法人は任意で設定できる)だとした場合に、
11月の数字を見る時は、
単月、累計の両方を目標と前年で比較
することです。
つまり、11月の利益が100万円、目標では150万円、あ、50万円足りなかった、でも前年は90万円だったから、10万円のプラスだ!!といった感じです。
それを1月~11月の累計でも比較するのです。
その上で、目標に達成しなかった原因、そして前年より良くなった要因を分析して下さい。
目標と実績の差とは何か?
目標とのズレは、経営者の勘や読みのズレですし、前年との差は成長または衰退の数字になります。
これは会社の試算表だけでなく、営業マンの売上数字や訪問回数にも使えます。
見るべき数字は額か率か?
ところで、比較した時に見るべきは額でしょうか?率でしょうか?
例えば、「交際費が計画より30万円多い」とみるべきか、「交際費が計画より30%多い」とみるべきか?
どっちが正しいと思いますか?