数字に強い経営者だと思われるだけで、金融機関の担当者は経営者に一目置きます。
今回は何がわかっていると、この経営者数字に強いなと思われるかについて事例を書きました。
今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。
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今回は「金融機関との交渉を有利に運ぶちょっとした工夫」です。(編集前のメルマガは2014年05月21日(水)に配信されています)
この記事の目次
これがわかれば、数字がわかる経営者だと金融機関の人に思ってもらえます
さて、まずは問題です。
①減価償却費以外にその年にお金が出て行かないのに経費になるものはどんなものがあるでしょうか?
②逆に車の購入みたいにお金は出ていくのに経費にならないものは何があるでしょうか?
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考えてみて下さいね♫
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さあ、そろそろ答えにいきますよ??
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お金の入出金と会計の損益は違うことがあるということを理解しましょう
では、答えです。
①の答えは、例えば土地の売却損です。
10年前に土地を1億で買いました。今年2,000万で売りました。
損益計算書には土地売却損8,000万とでますが、実際にはお金が2,000万入ってきます。
はい、勘の良い人はわかりましたね。
②の答えは、土地の購入です。
土地を買った時は1円も費用になりません。なぜなら売れるからです。でも売ってみるまでいくらかわからないので、費用にも利益にもしません。
でもお金は1億出ていきます。
で、売った年に2000万で売れれば売却損8,000万、2億で売れれば売却益1億ってなります。
他にも、①だと貸倒損失、為替差損失、有価証券評価損などなどがあります。
例えばあなたがこんな会社の経営者だったとします。
売上5,000万、仕入1000万、その他経費3,000万、土地売却損3,000万、最終赤字2,000万。
こんな時に勉強不足の金融機関の担当者は赤字ですか・・・貸せませんって言うかもしれませんね。
ここからが金融機関の担当者にぜひ言って頂きたい一言です!
でも土地売却損はお金が出ていっていません。赤字2,000万でも3,000万の売却損分はお金が出ていってないので実質お金ベースでは1,000万のプラスです。年間1,000万までなら返せるということになると思いますので、検討して頂けませんか?と言ったらどうでしょうか?
おっ!と思いますよね。実際には今いくら借りているかや、利益には税金がかかるなどの問題もあるので、言ったから絶対借りれるわけではありませんが、少なくともこの経営者は数字がわかっているという印象は金融機関に与えられます。
数字に詳しくなるということは、金融機関と対等に渡り合えるということです。
金融機関と対等に渡り合えるということは経営を有利に進められるということですから、財務に強い経営者にぜひなって頂きたいと思います。