接客販売にはセールストークが肝心だと言われていますが、そのトークが出来れば販売が上手くいくとは限りません。
もちろん、トークが上手な販売員がいれば売上がアップすることに違いはありません。
しかし、実はセールストークだけに頼っていると、お客様を逃してしまう機会が多いのも事実です。
今回はお客様の好奇心、ならびに購入意欲を刺激するためのテクニックをご紹介します。
人間の五感を利用する
お客様の購入意欲を刺激するもの、それは「五感」です。
「百聞は一見にしかず」という言葉が昔から言われているように、売りたい製品のメリットをお客様に体験してもらうことから始めましょう。
如何にセールストークが上手な販売員でも、製品の魅力を100%伝えきるのは至難の業です。
しかし、お客様が持っている五感を刺激することは誰にでも出来ることなのです。
文章では難しく見えてしまうのですが、意外と簡単に出来てしまうことなのです。
視覚からアプローチ
人間の五感とは「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」の事を指しています。
まずはじめに「視覚」からお客様へアプローチの仕方を見ていきましょう。
人間というのは目から入る情報を一番頼りにしている生き物です。
例えば家電販売員の場合、テレビや冷蔵庫、カメラなどを販売する際に、解像度が~、電気消費が~、などと言うよりかは、実際にその製品のストロングポイントを実感してもらうのが一番分かりやすいですよね。
まずは売りたい製品を肌で感じてもらい、そこではじめて販売員のセールストークが効果的になるのです。
もしこの順序が逆だと、せっかくのセールストークに信憑性がなくなってしまいますよね。
販売において、この順番を守ることは必須といっても過言ではありません。
聴覚からアプローチ
オススメの製品について、耳で音を聞いてもらうことも販売テクニックとしては有効的です。
テレビ、電子レンジなどの家電製品だけではなく、靴やアクセサリーなどの製品にも同様のことが言えます。
特に靴についてはコツコツ音がする靴が嫌いだというお客様が多く、些細なことでお客様が離れてしまうこともあるのです。
実際にお客様の耳で確かめてもらって、その上で販売をするのが正しい販売方法です。
触覚からアプローチ
購入して、これから身近な存在になろうとしているものを購入するのですから、お客様からすれば実際に触ってみたいというのが心理です。
五感の中でも、この触覚に関することが一番分かりやすく、それでいてお客様に体験してもらいやすい方法です。
販売員は「どうぞ触ってみてください。」と言ってお客様の前に差し出すようにすると、自然に販売テクニックへと誘導することが出来ます。
基本的にお客様はシャイなものです。
販売員のほうからアタックしていくことが定石ですね。
味覚からアプローチ
飲食物を販売する際、これは是非試食の場を設けるべきです。
お客様に実際に食べてもらって、製品を魅力を実感してもらうことに加え、その場でお客様とのコミュニケーションを図ることができます。
コミュニケーションが始まれば、もう販売員の土俵の上です。
製品の特徴や魅力、栄養に関することなどを踏まえて、お客様の購入意欲を刺激しましょう。
嗅覚からアプローチ
「におい」「香り」は記憶へ直結するものです。
これは飲食物販売の際に効果的なのですが、お客様の嗅覚を刺激するテクニックは非常に効果的です。
店頭で通り過ぎていくお客様たちに、製品自慢の良い香りをかいでもらいましょう。
お客様の中でも、特に女性は良い香りが好きなので、好みを香りを体験するだけで購買意欲を高めることが可能です。
これは飲食物だけではなく化粧品等も同様です。
販売において、良い香りのするものはそれだけでメリットになるのです。
編集後記
「人の五感を刺激する」という販売テクニックについて御紹介しました。
どんな人でも買い物をするでしょうから、今回御紹介した販売テクニックに思い当たる節があるはずです。
特に売上が常に高い製品は、販売についても徹底しており、「良い製品+優秀な販売員」となれば売れないはずがありませんよね。
セールストークも重要ですが一度基礎的な部分に原点回帰し、販売とは何かを見つめなおすのも良いかもしれません。