目標を何のために立てるのか?この認識がずれているとせっかく立てた目標の力が半減してしまいます。 目標は経営者の予測、実績は実際の市場、差額はズレと認識した上で、それをどう数字を使って対策し経営に活かしていくかについて書きました。
今回の内容は、メルマガ版財務講座「実践型!経営者向け財務講座 ~財務に強い経営者が見ている数字のポイント~」で過去に配信した内容を再編集して掲載しています。
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今回は『事業における数字目標の定義とは?』です。(編集前のメルマガは2014年12月17日(水)に配信されています)
数値目標は社長の市場予測です。
数字目標は社長の予測です。
つまり、自社の戦略、戦術で経営したら、1年後、3年後、10年後は売上○億円、利益○千万円、従業員○百人・・・になっているはずだという予測です。
そして、実績はその社長の予測に対する市場のズレを表すものでしかありません。
数字目標とは社長の予測に対する市場のズレを表すものですから、そのズレをどうやって埋めるか、その対策を考えることが最も大切なものとなります。
社長の市場予測と実績のズレを把握し経営に活かす方法
例えば、500万円の売上目標を掲げていて、達成が400万円だったとします。
足りなかった20%をどうやって埋めようか考えるより、足りなかった100万円をどう埋めるか考えたほうが実践的だとは思いませんか?
お客様の平均単価が5万円の事業であれば、あと20件お客様を増やさなければなりません。
20件お客様を増やすためには・・・と考えることができます。
余談ですが、ここではじめて率の考え方が出てきます。
自社の営業効率を考えて頂きたいのですが、例えばビラをを巻いて1%反応があったとします。
そして、その反応があった人と商談して10%の成約率があるとしましょう。
(ここまでは過去の数字の分析で平均値としてで構いません。)
ということは20件のお客様を増やすためには、20件÷10%=200件の商談をする、200件の商談をするためには、200件÷1%=20,000枚のビラを配らなくてはという対策になります。
この計算をする時にはじめて率を使って考えることになります。
もちろん、ここにビラを作り配る予算、商談を200件する予算を考え、20件のお客様を獲得するコストとして、コストパフォーマンスが的確か、それを実行する期間がどのくらいかかるかまで考えられなければいけません。
これを経営者はもちろん経営幹部が考えられる組織が作れると最高ですね。
ちなみに、そういう人材教育の仕事を私が経営する会社ではお手伝いしています。→http://belink.asia/about_business/human_resourse/
余談の余談でした。
額と率が使い分けられるかは非常に大切です
つまり結論として何が言いたいかというと、くどいようですが、大切なお話なので、繰り返しお伝えします。
目標との差額は「額」で考えなければいけません。
足りない20%をどう埋めるかではなく、足りない100万円をどう埋めるかということが大切なのです。
また、人間の思考として、足りない100万円と考えるとやらなきゃという気持ちになりますが、足りない20%とはあまり考えず、80%達成しているからとりあえず満足ということになりがちな傾向があります。
両面から考えても目標対比は額で考えなくては、目標を立てた効果は半減となってしまいます。
次回は、額を使う場面と率を使う場面の使い分けを見ていきたいと思います。