クラウド=雲

クラウドとは最近よく耳にする言葉です。
でも実際に「それって何?説明して」と言われるとちょっと自信ないな、どんなふうに活用できるのかなと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、そんなモヤモヤした気持ちをすこしスッキリしていただくために、クラウドについてご紹介します。
実は、すでに、意識せずにクラウドを利用されているかもしれません。

クラウドとは何か

クラウドとは、形のないものです。使い方やサービスのことです。
もともと、英語のcloud=雲という言葉が語源です。
この言葉を考えたのは、米Google エリック・シュミットCEOだといわれています。
どちらにしても、モヤモヤしたものという意味はあながち間違いではなさそうです。
一般的には、単にクラウドとよばれますが、じつはクラウドコンピューティングやクラウドコンピューティングサービスという言葉を略したものです。
パソコンやスマートフォンなどの機器(デバイスともいいます)でも、ワードやエクセルというようなアプリケーションソフト(アプリ、ソフトともいいます)でもありません。

クラウドとはどのようなサービスか

では、クラウドとは、どのような使い方やサービスのことを指すのかということ・・・。

簡単に言うとデータをパソコンやスマートフォンなどの端末(デバイス)ではなく、インターネット上に保存する使い方、サービスのことを指します。

データを端末に保存しないので、どこからでもインターネットにつなげることができれば、自分のデータにアクセスすることができます。

自宅、会社、学校、外出先など色々なところにあるインターネットにつながっているパソコンやスマートフォンからクラウドにデータを保存することができます。
また、自分だけでなく、そのデータを人と共有することも可能です。

つまり、自分のパソコンやスマートフォンでなくてもIDとパスワードさえあればどこからでもアクセス可能ということです。

クラウドの中小企業での活用の仕方

たとえば、商品カタログをつくりました。
そのデータをクラウドに保存しました。
そうしておけば、主張先のホテルに設置してある共有のパソコンからも、商品カタログのデータにアクセスすることができます。

そこで、商品カタログを参考に見積書を作成することが可能です。

また、人とデータを共有するということでは、部下が提出した書類や業務日報を指定されたクラウドに保存し、上司がそれをチェックしてフィードバックするなどということも可能です。

そして、じつは、知らずに使用しているかもしれないという例が、Webメールです(Gmailや Hotmailなど)。

これもクラウドサービスのひとつです。
これは、まるで自分のパソコンやスマートフォンなどに、メールが保存されているように感じがちですが、実は、インターネット上のある部分にすべて保存されています。
そのインターネット上の“ある部分”について管理しているのが、ここではGoogleやMicrosoftなどということになります。

クラウドを活用すると中小企業にとってのメリット

初期費用が少ない

自社でクラウドと同じような機能をもつためには、サーバーやシステムとよばれる、頭脳やしくみにあたるようなものが必要になります。その初期費用が比較的低額ですむことが多いです。

料金がわかりやすい

クラウドサービスでは、その利用料金(課金ともいいます)を日割りや、月単位での料金設定にしてあることが多いです。
また、使用した分だけを課金されるというクラウドサービスもあります。

保守、管理にコストがかからない

自社でサーバーやシステムを持った場合には、自分たちでそのメンテナンスやアップデート、トラブルの修正などに取り組まなければなりません。
専門知識をもった社員が少ない場合や、いない場合も考えられますので、こういったメンテナンスなどの業務が軽減されることで、コストダウンにつながります。

どの端末からもデータにアクセスできる

社内にあるどの端末からも必要なデータにアクセスできるようになります。端末ごとに保存しておいたデータをメールで送り合ったり、社内のパソコンを同期する作業から解放されます。
また、最新の情報に必要な時にアクセスできるため、古い情報で業務をおこなってしまったりということが少なくなります。
更に、データへのアクセスについて権限を付与することもできますので、全員が同じ情報を見てしまうということもありません。

クラウドを活用すると中小企業にとってのデメリット

カスタマイズが難しい

自社でオリジナリティーをもたせたシステムの開発には向いていません。
クラウドは、データを保存するだけでなく、そのクラウドの中で様々なアプリケーションを動かすことができます。
しかし、そのアプリケーションははじめから、セットされているものなので、自社で使い勝手の良いように変更するようなことは、大変難しいのです。

セキュリティをどうするのか?

クラウドでは、インターネット上にさまざまなデータを保存します。
企業における重要な機密や個人情報が集まっているといえます。
クラウドサービスは色々なところで、使われているので自社だけでなく、その他の企業や組織の多くの重要なデータが集まってきます。

そのために、一か所をハッキングするだけで多くの会社や個人の情報が得られてしまうことになり、犯罪の対象となりやすいことがあげられます。
社内でのセキュリティーを万全にしていても、クラウドのセキュリティーが万全でないことも考えられます。

クラウドサービスが利用できなくなることもある

たとえば、クラウドサービスを提供している会社が倒産したらどうなるのかという問題や、クラウドサービスに障害がおこって、データを引き出せなくなるような、復旧不能な状態になったらどうなるのかという問題は常に想定しておかなければなりません。

自社でのトラブルではなく、サービスの提供会社でのトラブルでは、自分たちでシステムを変更するなどの手当てもできませんので、よく考えて利用する必要があります。

クラウド=雲

編集後記

最後はデメリットの話で終わってしまいましたが、実際には、導入している企業は増えているのが現状です。

特に、初期費用やメンテナンスのコストを考えた場合には、中小企業にはメリットが大きいように思います。
セキュリティーやフォローのしっかりしたサービス会社を選ぶことが一番のポイントでしょう。

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